過去ログ - 【モバマスss】「今ならこの眼も、好きになれる気がするんです」
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15: ◆Xz5sQ/W/66[saga sage]
2016/07/10(日) 20:55:18.90 ID:m4cK6Isi0

 ぐらり、再び良心に傾きかけた私の心の天秤を釣り合わそうと、必死の形相で悪魔が叫ぶ。

『お、おいおいおい! 何ひよってんだおめぇ!? バカっ! 
 獲物が腹見せて転がってるっていうのによぉ! 据え膳食わねばなんとやらだぜぇっ!?』
以下略



16: ◆Xz5sQ/W/66[saga sage]
2016/07/10(日) 20:56:43.97 ID:m4cK6Isi0

 ――結局、私はこの大きな賭けに負けることはなかったが勝つこともなく。
 
 それでも予想通りその場に居たたまれなくなった私たち二人は、そそくさと会計を済ませて夜の街へと飛び出した。

以下略



17: ◆Xz5sQ/W/66[saga sage]
2016/07/10(日) 20:57:36.07 ID:m4cK6Isi0
===

「いや、本当にすいませんね。まさかああいうお願いをされるだなんて、思ってもいませんでしたから」

「いえ……私の方こそ、突然すぎましたよね。……反省してます」
以下略



18: ◆Xz5sQ/W/66[saga sage]
2016/07/10(日) 20:58:32.82 ID:m4cK6Isi0

 とはいえそれは、単に私にとってのプロデューサーとしての心構えであり、
 この場に相応しそうだったので、少しでも恰好をつけようと言ってみただけのものだったのだが。

 
以下略



19: ◆Xz5sQ/W/66[saga sage]
2016/07/10(日) 20:59:21.04 ID:m4cK6Isi0
 
「ふふっ、ありがとうございます」

 けれども、彼女は嬉しそうにそう言うと、
 
以下略



20: ◆Xz5sQ/W/66[saga sage]
2016/07/10(日) 21:00:15.34 ID:m4cK6Isi0

 少しだけ動揺する彼女の反応を見て、私は再びしまったと思ったが、
 
「猫、ネコですか……ふふっ、そうですね。
 確かに、こういう眼のことを考えたら、普通は最初に猫が出て来るかもしれません」
以下略



21: ◆Xz5sQ/W/66[saga sage]
2016/07/10(日) 21:01:34.91 ID:m4cK6Isi0

「で、でも、普通はそうなんじゃあないですかね? 
 その、褒めやすいなんて言うとアレですけど、告白の際の、わりとお決まりの台詞と言いますか」

「だったら、なおさらお断りです。そんな、決まり文句しか言えない人」
以下略



22: ◆Xz5sQ/W/66[saga sage]
2016/07/10(日) 21:02:14.88 ID:m4cK6Isi0

 ……寂しげな表情で語る彼女。
 けれども私は、ただ黙って彼女の話に耳を傾けることしかできなかった。。
 
 不甲斐ない話だが、自分の過去を告白する彼女にたいして、
以下略



23: ◆Xz5sQ/W/66[saga sage]
2016/07/10(日) 21:02:57.16 ID:m4cK6Isi0
===

 そんな風に二人で歩いていると、いつの間にか私たちは、いつもの分かれ道までやって来ていた。
 
「それじゃあ、今日もここでお別れですね」
以下略



24: ◆Xz5sQ/W/66[saga sage]
2016/07/10(日) 21:03:52.52 ID:m4cK6Isi0
 
 すっかり小さくなった楓さんが、こちらに向かって小さく手を振る。
 
 私も、それに応えるように片手をあげると、
 
以下略



25: ◆Xz5sQ/W/66[saga sage]
2016/07/10(日) 21:05:08.53 ID:m4cK6Isi0
 
『本当はこの眼、選んでくれてたんじゃないかって、思うんです。私の居場所や、友人なんかを』

「選ぶ、ですか?」

以下略



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