過去ログ - 飛鳥「理解(わか)ったよ……真実は都のものだ」【モバマスSS】
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34:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 22:19:03.63 ID:gQuthCsR0
武内Pが肯定して続けた。
「ええ確かに、皆さん程の身長では当然ですが、
 私の身長ですら点検口には手が届きません。
 だからといって、脚立や台のような物を用意してしまえば、
 この部屋には収納が無いので、台や脚立を隠すことは出来ないでしょう。
 この部屋に誰かが入って来た時、そういった物が見つかれば真っ先に疑われていたはずです。
 総務部のA氏がここに原因不明の物音を確認しに来たときに、
 そのような物が置かれていたとなれば、
 A氏も点検口を確認しようとしたでしょうね」

僕は天井裏の深い闇を見詰めた。
犯人は誰にも悟られないように、天井裏で何をしていたのだろうか。
入念に道具を用意し、自分の痕跡は出来る限り消し、
仮に誰かが部屋に入っても“開かずの間”には何もないということを演出しながら、
天井裏では何をしていたのだろう。

ちひろが顎に手を当てて唸った。
「うーん、もし仮に、という話なんですけど、
 この状態で、一人で点検口を開けるにはどうしたらいいんでしょうか?
 そういう道具はあるにしても、脚立が無ければ到底出来そうにないと思いますけど」

ちひろの疑問については難問だったし、
複数犯の可能性もちらついてくる以上、重大な問題でもあった。
僕はちらりと都の方を見たが、
彼女の自信満々の目を見る限り、どうやら答えは出揃っているといった様子だった。

「ふふん、私は分かったよ。ワトソン」
都は僕の目を見て、言わんとしたことの答えを先に述べた。

「ですが、折角ですから皆さんも考えてみてください。
 ホームズも言ってますね。
 ワトソン、君も僕を真似して考えてみたらどうだ?」
都はそう言って、腕を組んで胸を張った。


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