過去ログ - 雷「なんか変な夢を見たわ」
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2016/07/20(水) 05:09:28.18 ID:qPb0xTcx0


最近世界がおかしい。

それに気が付いたのは、深海棲艦に……潜水ソ級の雷撃を受けた時からかしら?

激痛に視界が歪み、頭の中が真っ白になった。艤装はペシャンコに曲がり、轟沈したんだと理解した。

目が覚めた時、私は入渠施設に浸かっていた。聞いたところによると、どうやら轟沈ではなく大破して気絶してしまったらしい。

それからだ。意識の戻った私には、世界の有様が少し違って見えた。



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2:名無しNIPPER[sage saga]
2016/07/20(水) 05:10:20.24 ID:qPb0xTcx0


雷「電、ほっぺた抓って」

電「またなのですか……?」
以下略



3:名無しNIPPER[sage saga]
2016/07/20(水) 05:11:10.48 ID:qPb0xTcx0


雷「もっと強くっ」

電「う〜……いくのですっ」
以下略



4:名無しNIPPER[sage saga]
2016/07/20(水) 05:11:42.61 ID:qPb0xTcx0


世界がおかしいというのはちょっと訂正しないといけないかも。

おかしくなったのは私だ。あの日以来、私にはあらゆる実感というのが湧かなくなっていた。
以下略



5:名無しNIPPER[sage saga]
2016/07/20(水) 05:13:15.16 ID:qPb0xTcx0


呆れられるのも無理はない。

あれから二か月。私は毎日同じようなことを頼んできたのだ。電だけなく、他のみんなにも。
以下略



6:名無しNIPPER[sage saga]
2016/07/20(水) 05:14:00.08 ID:qPb0xTcx0


おちゃらけて笑うと、響は無造作に手を払いのけた。

それから手を私の身体に回して、耳元でささやいてくる。
以下略



7:名無しNIPPER[sage saga]
2016/07/20(水) 05:14:30.11 ID:qPb0xTcx0


ばたばたと暴れると、突然すっと解放される。

かなりきつくやられた。電も容赦なかったけれど、流石に二か月も同じようなことをしていればそうなるのかもしれない。
以下略



8:名無しNIPPER[sage saga]
2016/07/20(水) 05:15:07.35 ID:qPb0xTcx0


暁「よし、お姉ちゃんに任せなさい! ふふんっ、今日こそ決着をつけてあげるわ! 響、電。雷を掴まえてて!」

雷「えっ、こら、ちょ、ちょっとなにをするつもり!?」
以下略



9:名無しNIPPER[sage saga]
2016/07/20(水) 05:15:49.15 ID:qPb0xTcx0


黒い海の夢を見た。

私はただ逃げていた。恥も誇りも捨てて一目散に走っていた。
以下略



10:名無しNIPPER[sage saga]
2016/07/20(水) 05:21:33.70 ID:qPb0xTcx0


お決まりの日常が続いた。

遠征して、出撃して、演習して。お休みの日はみんなと外へお出かけしたり、騒いだりして。
以下略



11:名無しNIPPER[sage saga]
2016/07/20(水) 05:22:00.54 ID:qPb0xTcx0


雷「あーもう失敗しちゃったわ」

 
以下略



12:名無しNIPPER[sage saga]
2016/07/20(水) 05:22:42.99 ID:qPb0xTcx0


しばらく鳳翔さんと世間話に花を咲かせて……私は尋ねてみた。


以下略



13:名無しNIPPER[sage saga]
2016/07/20(水) 05:23:13.74 ID:qPb0xTcx0


雷「うーん……わからないわ」

鳳翔「正解はですね、真面目な表情で悩む雷さんを可愛いと思ってました。もし私が雷さんの空想の産物なら、雷さんは私の考えが読めるでしょう?」
以下略



14:名無しNIPPER[sage saga]
2016/07/20(水) 05:23:41.15 ID:qPb0xTcx0


雷「鳳翔さんは、深海棲艦が一体なんなのかわかる?」

鳳翔「そうですね。世界の海を荒らす人類の敵……ですか。そういう風に殆どの人は習っていると思います」
以下略



15:名無しNIPPER[sage saga]
2016/07/20(水) 05:24:11.83 ID:qPb0xTcx0


けれど鳳翔さんはいつものやわらかい口調で言ってきた。


以下略



16:名無しNIPPER[sage saga]
2016/07/20(水) 05:24:50.78 ID:qPb0xTcx0


言われてみればその通りだけれど……少し気落ちする。

そして気が付いた。
以下略



17:名無しNIPPER[sage saga]
2016/07/20(水) 05:26:07.64 ID:qPb0xTcx0


黒い海の夢を見た。

私は逃げていた。振り返れば、私を追う敵の姿が見える。前よりも近づいて来ている……
以下略



18:名無しNIPPER[sage saga]
2016/07/20(水) 15:07:26.44 ID:qPb0xTcx0


雷「わああああっ!」

提督「おわっ!?」
以下略



19:名無しNIPPER[sage saga]
2016/07/20(水) 15:08:03.21 ID:qPb0xTcx0


提督「何か飲むか……?」

雷「……」
以下略



20:名無しNIPPER[sage saga]
2016/07/20(水) 15:08:35.82 ID:qPb0xTcx0


提督「ほら、水だ」

雷「あ、ありがとう……」
以下略



21:名無しNIPPER[sage saga]
2016/07/20(水) 15:09:13.21 ID:qPb0xTcx0


提督「暁たちが心配していたぞ。ここのところ様子がおかしいとな。海に出てもぼうっとしていて危なっかしいとの報告も入っている」

提督「私も同じだ。普段元気いっぱいのお前がこうでは、私も寂しくなる。なにかあったのか?」
以下略



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