9: ◆naranciafLZ1[saga]
2016/07/25(月) 01:01:55.00 ID:Jp+bK6hio
「こんなとこにいたのね」
「あ、えっと」
「かっちゃんでいいわ。みんなそう呼んでる」
「かっちゃん、探しに来てくれた?」
「まあそうね。いきなりトイレにいくって言ってずっと戻ってこないんだもの。探すわよ」
「ごめん」
校庭の片隅、薄汚れた倉庫の影でノンナは震えていた。
大きな体を小さく丸めて、白雪のような頬には一筋の湿った線が引かれている。
ショックだったのだろう。
自分が高い能力を持っていると思っていればこそ、失敗は心に突き刺さる。
私達はまだ中学を出たばかりの小娘だったのだからなおさらだ。
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