過去ログ - 高峯のあ「115mmの憧れ」
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3: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/26(火) 23:35:39.43 ID:BS+DXwC20
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私が《アイドル》という職業に就いて一か月。時間は驚くほど緩慢に進んでいた。
以下略



4:名無しNIPPER[sage]
2016/07/26(火) 23:36:03.83 ID:yeu327Qx0
期待


5: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/26(火) 23:37:34.00 ID:BS+DXwC20
ちひろ「覚えてくれていたんですね、のあちゃん。ありがとうございます」

ちひろ「レッスンの休憩中ですが、すこしお願いしたいことがあって来たんです。一か月前、契約の書類と一緒に、HP掲載用のプロフィールの記入をお願いしたと思うんですけど、そろそろいただけないかと思ってまして」

プロフィール――何かを書けばいいか考えているうちに次第に埋もれてしまったあの書類のことを、今久々に思い出した。
以下略



6: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/26(火) 23:40:10.19 ID:BS+DXwC20
のあ「仕事……」

ちひろ「それの放送が再来週なので、それまでにはHPにのあちゃんの詳細なプロフィールを出しておきたいんです。目標とか、趣味とか」

のあ「……善処するわ」
以下略



7: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/26(火) 23:41:36.33 ID:BS+DXwC20
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あてがわれた寮の部屋で、私は提出を求められたプロフィールの紙の前に座っていた。
以下略



8: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/26(火) 23:43:11.79 ID:BS+DXwC20
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卯月「島村卯月です! よろしくお願いします!」
以下略



9: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/26(火) 23:45:16.08 ID:BS+DXwC20
ちひろ「今日は、プロデューサーさんはうちの事務所で会議ですので、送迎はわたしが行いますね。のあちゃんの初仕事をきちんと見届けるよう仰せつかっておりますので、のあちゃんは今日、お仕事の間はずっとわたしと一緒です」

のあ「……そう」

……この事務員のことは、ほんの少し苦手だった。
以下略



10: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/26(火) 23:46:53.95 ID:BS+DXwC20
卯月「私も初めのうちはいっぱい噛んじゃったんですけど、パーソナリティが高垣楓さんで、段々とリラックスできて――って、自分でハードル上げちゃダメですよねっ」

ちひろ「のあちゃんにも説明したけど、今日の収録は生放送じゃないですから、カットとかもできるので落ち着いてやってくださいね」

そう卯月に話しかけた彼女は、車のドアを開けて私達を乗せる。
以下略



11: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/26(火) 23:48:47.35 ID:BS+DXwC20
――収録現場に着いて、一通りの挨拶が済んだあと、早速収録の準備が始まった。

マイクの二本ある狭い部屋に、卯月と二人きり。ガラスの向こうでは、ちひろとスタッフの人が話していた。

のあ「もっと、緊張すると思っていたわ」
以下略



12: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/26(火) 23:50:03.12 ID:BS+DXwC20
のあ「貴女には、貴女の魅力があるわ。安心して」

落ち着いているわけじゃない。

これは、もっと酷くあさましい何か。
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