13: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/26(火) 23:52:16.20 ID:BS+DXwC20
卯月が番組名を告げて、新しいアイドルが入ったことを告げる。
私の名前や基本的な情報を読んでから、彼女はもう一度私に紹介を求めた。
のあ「のあ……高峯のあよ」
14: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/26(火) 23:53:27.03 ID:BS+DXwC20
のあ「……ええ、これは生まれつき」
卯月「神秘的なオーラがあって、ミステリアスな仲間が増えました。では、さっそく質問の方、してもいいですか?」
15: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/26(火) 23:54:52.69 ID:BS+DXwC20
のあ「趣味――」
ふと、視界の隅に事務員の彼女を捉えた。会話が弾んでいないことを快く思っていないのか、いつもの笑顔は見えない。
のあ「趣味は――」
16: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/26(火) 23:55:55.91 ID:BS+DXwC20
卯月「では、最後の質問です――」
卯月「――のあさんがアイドルになった理由は何ですか?」
17: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/26(火) 23:56:32.17 ID:BS+DXwC20
のあ「何かが、変わる気がして」
18: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/26(火) 23:58:12.17 ID:BS+DXwC20
この答えは、どうなのだろう。『正解』なのだろうか。
私は間違えなかったのだろうか。
19: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/26(火) 23:59:29.00 ID:BS+DXwC20
――収録が終わり、私と卯月は車の中に戻った。
ちひろは現場のスタッフと簡単な打ち合わせをしているらしく、しばらくは卯月と二人きりだ。
20: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/27(水) 00:00:32.18 ID:JY7Hx0GQ0
彼女は一度迷ったように視線を彷徨わせたあと、身を乗り出して私に言葉をかけた。
卯月「そ、そんなことないですよ! 私だって、他のみんなみたいに何か才能とか、そういうのがあるわけじゃないですし……」
21: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/27(水) 00:01:34.54 ID:JY7Hx0GQ0
私にはできない、そんな笑顔。
それがあるだけで、卯月はこんなにも輝いていられる。そのことが、なぜだか酷く寂しい。
22: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/27(水) 00:03:29.66 ID:JY7Hx0GQ0
――次の仕事があるという卯月を次の仕事場所に送り届けてから、私は千川ちひろと共に事務所に向かっていた。
ちひろ「お疲れ様でした。初めはひやひやしていましたが、終盤は良い感じにまとまってましたね」
23: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/27(水) 00:05:43.66 ID:JY7Hx0GQ0
ちひろ「のあちゃんは、ミステリアスなアイドルになりたかったですか?」
のあ「……私に謎なんてないわ。ただ空っぽなだけ」
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