101: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/08/16(火) 06:32:15.94 ID:gqYGk2WU0
昼休みは外に出てみることにした。
気分転換と気晴らしだ。カフェテラスあたりで昼食を済ませてから散歩でもしよう。
ロビーに降りる。
「くらえ! ガレット・ブルトンヌ!!!」
直後、意味不明の決め台詞。背後から伸びてきた手に頬をつねられる。台詞の勢いとは違って、加減はされていた。
「えっ、なに」
パッと手が離れたので、振り向く。ほとんど密着といえる距離に宮本さんが立っていた。口元は笑顔だが、綺麗な翠眼は笑っていない。
困惑する。
と、宮本さんの斜め後ろから笑声が上がる。視線をやると、塩見周子と一ノ瀬志希が腹を抱えて爆笑していた。
俺の経験上、混ぜるな危険の三人だった。
宮本さんは一歩下がって、わざとらしく首をかしげた。
「アタシ、頼んだと思うんだー。カナデちゃんを幸せにしてねって。プロデューサーさんは、おう任せろ! って懐ろの指輪をチラつかせてくれたよね?」
「さあ、どうだったかな。ガラスの靴を用意しているつもりはあったけどね」
「あれー? じゃあアタシにプロポーズしてきたんだっけ?」
「いや、後輩にだったかもしれないぜ? まあ、とりあえずプロポーズから離れてみようか」
周囲の目が痛い。さっきから受付のお姉さんに睨まれまくっている。千川さんのときも、座っていたのはあのお姉さんだった。
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