127:1 ◆sfGsB21laoBG[sage]
2016/08/09(火) 19:51:27.43 ID:Hr1jCc1H0
「何?」
「あ、いえ…何か楽しいです」
「え?」
「いつも一人で買い物をしているので…誰かと一緒なんて新鮮で」
128:1 ◆sfGsB21laoBG[sage]
2016/08/09(火) 19:52:17.12 ID:Hr1jCc1H0
私は違和感の元を探す事を諦めてナオについて行った。
メインストリートを抜けると大きな広場があり、その中心に高い建物がそびえ立っている。
「ここです。階段を上がるんですけど…あ、失敗しましたね」
「え?」
129:1 ◆sfGsB21laoBG[sage]
2016/08/09(火) 19:54:07.91 ID:Hr1jCc1H0
そこはかなり高い展望台であった。正に街を一望出来る。
「凄いね!絶景だよ」
「私はたまに一人で来るんですよ。人も少なくて気持ちが良いんです」
130:1 ◆sfGsB21laoBG[sage]
2016/08/09(火) 19:54:55.76 ID:Hr1jCc1H0
「ねえ…あの山の端の向こうに…何かあるの?」
「ええ、あります」
「あれ、そう言えば山の向こうには…海が有るって…」
「はい…あれが海です」
「え?」
131:1 ◆sfGsB21laoBG[sage]
2016/08/09(火) 19:55:42.86 ID:Hr1jCc1H0
ドン!
その音共にガタガタと床が揺れ始めた。
「閣下!地震です!」
132:1 ◆sfGsB21laoBG[sage]
2016/08/09(火) 19:56:27.16 ID:Hr1jCc1H0
「大丈夫だ…」
その時、執務室の扉が開き衛兵が飛び込んできた。
「副首相!大丈夫ですか??」
133:1 ◆sfGsB21laoBG[sage]
2016/08/09(火) 19:57:30.51 ID:Hr1jCc1H0
高楼を降りた私達は広場を離れ再びメインストリートに入った。
「あ、こっちが近道なんです」
そう言ってナオが脇道を指し示す。その道は少し寂れており商店も疎らであった。
134:1 ◆sfGsB21laoBG[sage]
2016/08/09(火) 19:58:30.24 ID:Hr1jCc1H0
「洪水があったり…あと巨大生物に襲われたり」
「巨大生物…?ああ、あの水溜めの時に入ってきた生物か」
「はい。あれよりもっと大きな生物が沢山いたそうなんです」
あれよりも大きいって…それは凄く大きいな。
135:1 ◆sfGsB21laoBG[sage]
2016/08/09(火) 19:59:28.75 ID:Hr1jCc1H0
その声の方を見ると濃い紫色のローブを頭まで被った人間が私を見て声を掛けた様だ。
私は自分を指差し、自分を呼び止めたのかを確認すると、その人間はゆっくり頷いた。
…人間、と記したのはその人物が男か女かが分からなかったからだ。
スッポリと被られたローブで顔も確認出来ないし、呼び止められた声もそれが男か女かがはっきりしない声質であった。
136:1 ◆sfGsB21laoBG[sage]
2016/08/09(火) 20:00:19.92 ID:Hr1jCc1H0
「どう言う意味だ?」
私は少しニヤニヤして尋ねた。
「ダメですよ…時読みはそうやって客寄せをしてるんです」
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