154:1 ◆sfGsB21laoBG[sage]
2016/08/09(火) 20:21:33.73 ID:Hr1jCc1H0
太陽の光が山の端に消え去ると辺りは群青色と赤紫のコントラストを描き始めた。
「…何だったんでしょうか?あの人…」
そうナオが呟いたのは私達が尾行を巻いて小屋のある山に戻ってきた時の事だった。
「分からない…君には見覚えが無いんだな?あの男の」
「はい…」
ふむ。なら私なのかな?
私を尾行していたのだろうか。
「…慣れてるんですか?」
私が思案しているとナオがそう尋ねた。
「うん?」
「あ、いえ…何か対処の仕方とかが手慣れてて…」
「…だね。自分でも少し驚いたよ。まあ、慣れているかも知れない…」
その辺は自分でも分からない。だが、もしも私を尾行していて、私がああ言う事に慣れているならば…。
「俺は…ここを離れた方が良いのかもしれないな」
その言葉にナオが顔を上げる。
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