過去ログ - 少女「ボクはキミの抱枕にされるために従者になったわけじゃないぞ!」
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◆PPpHYmcfWQaa
[saga]
2016/08/07(日) 22:47:30.49 ID:Z/qsBBHEo
突き刺さるような敵意をはっきり感じたのは初めてだった。
ボクが何者かの気配を複数察知した直後、轟音とともに部屋の壁が吹き飛ばされた。
窓ガラスが四方八方に飛び散る。
剣士の男はローブをひるがえして、ガラス片や爆発の衝撃からボクらをまもってくれた。
少女「うああぁっ」
女将「な、なんなの!?」
剣士「下がってろ」
砕け散った壁の隙間から恐る恐る外を見下ろすと、路上に真っ黒なフードを来た奴らが何人も横並びに立っていて、
こちらに向かって細長い筒のような物を構えていた。
筒の先からは魔力の残滓がきらめいていた。
剣士「魔導砲だ。射角に入るな。後ろに下がってろ」
少女「しゃか…――ひゃっ」
剣士「伏せろ!」
男はボクの頭をつかんで無理やり伏せさせる。
少女「いだっ」
間髪をいれず先ほどの衝撃波がまたしても襲いかかる。
今度は轟音とともに部屋の天井部を吹き飛ばした。
少女「うわぁああぁぁ!?」
女将「なんなのよ」
伏せなければ今頃ボクの上半身が吹き飛んでいたところだ。
少女「うう…」
剣士「こいつら…ここで始末する気か。なら帝国のやつらじゃねぇな」
女将「ちょっとぉ! ウチの店!!」
少女「え…何が起きてるの、ねぇ教えてよ! めちゃくちゃだよ」
剣士「あいつらはお前を狙っている。俺はお前を保護しに来た」
少女「でも…わかんなくて」
剣士「心当たりがあるなら、死にたくなければ…今は言うことを聞いて伏せていろ」
そう怒鳴りつけた彼は腰の剣を引き抜いて、迷いもなく砕けた窓辺から下へ飛び降りた。
そしてフードの怪しい連中相手に次々斬りかかり、あっという間に全滅させた。
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