過去ログ - ――――きっと、あの出会いは運命だった【モバマス】
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◆Rin.ODRFYM
[saga]
2016/08/10(水) 01:17:08.56 ID:itJi5WEx0
リハを終えると、凛ちゃんの元へプロデューサーがやってくる。
「お疲れ様。うん、この調子なら問題なさそうだね」
「……はい」
「渋谷はよくやってる。焦らないで」
「…はい」
「じゃあ俺はここの人と話してくるから。それでジュースでも飲んでていいよ」
男が凛ちゃんに小銭を手渡すと、凛ちゃんは小さな声で「ありがとうございます」と答えて行ってしまう。
凛ちゃんがフロアから出て行ったのを見計らって男はオーナーの元へと行く。
「…どうでしたか?」
「いいっすね。好きですよ、ああいう子。何より明日が初ライブだって言うのがまた驚きです」
珍しいこともあるもんだ。
うちのオーナーはめったに人を褒めない。
「ええ、私としては渋谷はゆっくり育てていきたいんですが…」
「分かりますよ。逸材ですもんね。…ただ」
「ただ?」
「うん。あの子はどうもそういうタイプじゃないと思うんです。初対面の自分が言うのもおかしな話ですが」
「…と、言いますと?」
「ゆっくり歩くのは性に合わないって言うのかな。そんな気がする」
「…そうです、ね。参考にさせていただきます」
「はい、っと。じゃあ今日はここらで。明日はいいライブにしましょう」
「こちらこそよろしくお願いします」
そう言うとプロデューサーは深々と頭を下げ、うちから出て行った。
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