過去ログ - 「喧々囂々、全てを呑み込むこの街で」
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14: ◆XkFHc6ejAk[saga ]
2016/08/12(金) 13:43:04.00 ID:Xo9GuVjR0
「ありがとやしたーっ」

男は新しく買った巨大な大剣を背負い、武器屋を後にしました。

火山のマグマを泳ぐ龍の素材が使われており、火の力に呼応する性質を持っています。なかなか値は高くついたようです。

男が向かう先は、「封印屋」です。この大剣を紙に封印してもらい、持ち運びやすくするつもりなのでしょう。

例の「霧の怪物」が現れてから、大通りを歩く者は、ずいぶんと減りました。寂しい限りで御座います。

「……」

着けられてるな。男は匂いの異変を感じとりました。

(さっきから妙な匂いがする。何処のどいつだ――)

その瞬間、振り向いた男の背後の「影」から、ナイフを持った少女が飛び出してきました。

一瞬虚を突かれた男でしたが、即座に反射でウィルオウィスプを放ちます。

死霊術の弱点は、召喚して攻撃に移るまでの空白の時間です。男はその空白時間を、ほぼゼロで撃てるようにしていました。

そもそも、「自分の身体が血で汚れるのが嫌だから」と言うのが死霊術を使う理由ですからね。

ウィルオウィスプが少女を捉え、爆発を起こします。しかし、少女は無傷でした。

(! あの体制で防御した……どうやって?)

少女は鋭い目つきで男を睨み、素早い動きで距離を詰めなおします。

男がウィルオウィスプの早撃ちをするものの、当たる瞬間に少女は消えました。

(自分の影に潜った……?)

そう考える暇も無く、少女が背後から飛び出してきます。

男は叩き潰そうと右腕を振るいますが、少女は機敏な動きでそれを回避しました。


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