過去ログ - ランサー「お前マルタの事好きなの?」小次郎「ええー? なにゆえでござるかぁ?」
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◆4LlE3Q303yU1
[sage]
2016/08/16(火) 06:24:44.57 ID:G66R33Jf0
始めの出会いは、オルレアンでのことだ。
私がマスターに竜殺しと持てはやされている最中、その聖女は現れた。
浪漫殿曰く、祈りだけで竜を屈させ騎乗することのできる者なのだと。
ランサー「あれ? 拳じゃねーの?」
小次郎「私は学も無ければ神も仏も知らぬものでな。結局のところ、その是非のところは本人しか分からぬことであろう」
その時の聖女の姿は、酷く疲れているように見えた。
無理もなかったように思う。
あれは呪われていた。
壊れた聖女に壊されようとしていたのだから。
だがあれは――――理性を以てそれに耐えた。
耐えられなかった他の英霊達を貶すつもりは毛頭ないが、彼女の心は強かったのだと思える。
数々の英霊の理性を奪っていった狂化。
あれはそれを心だけで抗いぬいたのだから。
ならば、何も迷う事はない。やるべきことは一つだろうと理解した。
この聖女を殺そう――――もとより、私はそれしかできない亡霊ではあったのだが。
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