過去ログ - 凛「店番してるとアイドルがやってきて」
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17:名無しNIPPER[saga]
2016/08/16(火) 20:15:15.20 ID:RQAFhrjW0
凛「はい、お待たせ」

拓海「……なぁ凛、これ本当に彼岸花なのか? 花の形も色も違うじゃねぇか」

夏樹「赤は馴染み深いけど、黄色やピンクまであるんだね」
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2016/08/16(火) 20:16:38.11 ID:RQAFhrjW0
凛「そもそも不吉なイメージも日本だけで、海外では普通に人気のある園芸種だからね。ようやく日本にも出回り始めた感じ」

拓海「あっちじゃ彼岸なんて文化もねぇだろうし“彼岸花”なんて名前の意味すらわかんねぇだろうな」

凛「英語名では“クラスター・アマリリス”“レッド・スパイダー・リリー”“ハリケーン・リリー”なんて付いてるよ」
以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2016/08/16(火) 20:18:49.02 ID:RQAFhrjW0
………
……


夏樹「買っていこうとも考えたけど、バイクじゃ傷つきそうだからさ、すまないね」
以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2016/08/16(火) 20:20:23.87 ID:RQAFhrjW0
連日凍えそうな空気が張り詰められて、街路樹の落ち葉もすっかり少なくなってきた。
街から色彩が消えはじめて、空もビルも辺り一面が灰色に染まっていくようだった。
もっとも、あと1週間もしたら裸になった街路樹が、かわりに電極を纏い始めるだろう。
閉店間際、お父さんが店の奥で帳簿の作業をしているので、私が店先へ出て片づけをしている。そういった類のことは手伝っていないから、寒いけど我慢しなきゃ。
かじかむ指先に息を吐きかけていると、見慣れた人物が近づいてきた。そんなある冬の日のこと。


21:名無しNIPPER[saga]
2016/08/16(火) 20:21:35.24 ID:RQAFhrjW0
菜々「凛ちゃんじゃないですか。おつかれさまです」

凛「菜々さん、おつかれさま。って、あれ、今日はミニライブだったんじゃ」

菜々「そうですよ。ライブも終わって、もう帰るところです」
以下略



22:名無しNIPPER[saga]
2016/08/16(火) 20:23:05.99 ID:RQAFhrjW0
菜々「何年も地下アイドルをしながらメイドカフェでアルバイトをして……最近になって、ようやくこんなにお仕事もらえるようになって」

菜々「ナナのファンになってくれる人も増えて、今日のミニライブも満員だったんですよ? 嬉しくて、ありがたくて……でも、今日ステージに立って、気付いちゃったんです。ファンのみんなが遠くなっちゃったって」

凛「遠くなった……?」
以下略



23:名無しNIPPER[saga]
2016/08/16(火) 20:24:47.27 ID:RQAFhrjW0
菜々「な、なーんて! ちょっぴりセンチになっちゃっただけですからね! 明日になれば、また元気いっぱいのウサミンですから!」

凛「菜々さん……」

菜々「お片付けの邪魔しちゃいましたね。凛ちゃん、聞いてくれてありがとうございました! それじゃ、おつかれさまです!」
以下略



24:名無しNIPPER[saga]
2016/08/16(火) 20:26:11.28 ID:RQAFhrjW0
………
……


菜々「はぁ……ついこぼしちゃったな。凛ちゃんに悪いことしたかも」
以下略



25:名無しNIPPER[saga]
2016/08/16(火) 20:27:21.28 ID:RQAFhrjW0
菜々「凛、ちゃん? どうしてここに?」

凛「よかった、追いついた……菜々さんに、忘れ物を届けに」

菜々「え、何か落としてたりしましたか?」
以下略



26:名無しNIPPER[saga]
2016/08/16(火) 20:29:23.66 ID:RQAFhrjW0
菜々「これって……サザンカ、ですか?」

凛「うん。鉢だと大き過ぎるから、一輪挿し用のだけど」

菜々「綺麗ですね。でもどうして、ナナに……」
以下略



27:名無しNIPPER[saga]
2016/08/16(火) 20:30:07.37 ID:RQAFhrjW0
菜々「凛、ちゃん……」

凛「受け取ってくれる?」

菜々「はい!ありがとうございます!」


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