過去ログ - 響「ウラジオストクのヴェールヌイ」第10話〜最終話
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◆hc5Hlyk12iWK
[saga]
2017/01/14(土) 18:01:05.18 ID:C6QTMF51o
提督「……でも、上の奴らも馬鹿じゃない」
響「え?」
提督「向こうの目的が、こっちの技術だと分かったなら……
もう、むざむざ密約を結んだりはしないだろう」
提督「安心しろ。その辺はしっかり、俺が元帥に言っといてやるからな」
響「…………ふふ……」
響「よく言うよ。左遷されるかもしれないんだろう?」
提督「左遷なら、まだマシな方だろうなぁ」ハハ
提督「どうせ島流しなら、タウイタウイあたりに行きたいな。南の島でゆっくりしてえや」
響「……そのときは」
提督「?」
響「……私たちも、一緒に行っていいかい?」
提督「…………」
司令官が、私の顔をじっと見た。
いつも小賢しそうに笑っている目元が、じわりと潤んだように見えた。
提督「ダメっつっても、無理やりついてくるんだろ」
響「姉妹でバカンスに行きたいだけだよ」
提督「……へっ……」
小さく鼻で笑ってから、新聞で顔を隠す司令官。
その様子をしばらく眺めていたら、後ろから、扉の開く音がした。
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