15:名無しNIPPER[saga]
2016/08/17(水) 20:45:15.38 ID:cSUEPfQ20
「こなたは喉が渇きました」
「そりゃ、こんな風の強いところにいたらね」
「せんぱい、ジュースおごってくださいー」
「いやだよ」
「冗談ですー」
……この子の冗談は本当なのか冗談なのかわからないことが多い。
「まあ、私は飲めませんしー」と、よくわからないことを言って、こなた(この子のことね)は床に座り込んだ。
……あんな姿勢なのに、ぱんつは見えない。女子って不思議だ。
「……俺、女子の下着がどうして見えにくくなってるのか調べてみようかな」
「夏休みの課題研究ですかー?」
というか、見たいんですか? と、こなたがスカートの裾を少しつまんだ。
違う。そうじゃないんだ。
風がこなたの髪を撫でる。今日は風が少ない日だが、ここは相変わらず、いつも通りの風が吹いている。
渡り廊下の下には、二つの校舎に囲まれた中庭が見えた。真ん中には大きな池があるが、残念ながら水は張られていない。
枯葉がたまっている。もうすぐ夏なのに。
こなたは、肩くらいの長さの黒髪を手で押さえると、「千陽せんぱいなら、教室にいましたよー」と呟いた。
「そうか、ありがと」
それじゃあまた、と歩き出すと、こなたは「それではー」と手を振る。その仕草は小さくまとまっていて、なんだか不思議な感覚を覚えた。
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