207:名無しNIPPER[saga]
2016/08/24(水) 12:46:28.45 ID:ifFcB1G70
鬼のように冷たいシャワーを浴びて、身体を拭く。
ウッドデッキの陰で、ハルと一緒に着替える(よく考えると見られるような人がいないことに気付いた)。
服を着て、少し暇な時間ができる。
女子が着替えるのはもう少し時間がかかりそうなので、ハルと一緒に駅へ続く道を散策する。
ゆっくり歩いていると、山側に続く細道が意外に多いことに気付いた。
夜に行けばカブトムシとか取れるかもしれない。
「姉ちゃん、さ」
ハルがセミの声にかぶせるように、口を開く。
「チヨがどうかした?」
ハルが言う姉ちゃんとは、チヨのこと。
ねえちゃんのことは、ねえさんと呼んでいる。
「……いや、姉ちゃんじゃなくて」
ハルが首を振る。
しばらく迷った様子を見せて、それから俺に尋ねる。
「女の人が、女の人を好きになること……って、よくある?」
「……ん?」
……ん?
「……ごめん、なんでもない」
少し迷った様子を見せた後、ハルはそう言ってお茶を濁した。
なんだか歯切れが悪い。
ハルに何があったんだ。
でもまあ、言いたくないのなら仕方ない。
汗をかきそうだったので、暑くなる前に戻る。
戻ると、ウッドデッキでなーちゃんとムギちゃんが日向ぼっこをしていた。
ハルは落ち着かなさそうに髪を撫でた。
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