29:名無しNIPPER[saga]
2016/08/18(木) 08:08:53.23 ID:RhqsoqHZ0
「あ、忘れ物」
下駄箱で靴を履いている時、ふと、机の引き出しの中に筆箱を忘れていたことを思い出す。
「あらら」
部長が少し離れた下駄箱からこちらを見て、困ったように眉を下げる。
「ごめん、先帰ってて」
「はーい」
脱ぎ掛けた上履きを履き直して、踵を返す。廊下は夕日に染まっていて、下校の時間が近いことを告げていた。
「また明日ねー」
「ばいばーい」
後ろから掛けられた声に、また明日、と返事をする。
聞こえてくる話し声はいつも通りで、なんだか少し安心した。
階段を駆け上がって、自分の教室に戻る。
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