96:名無しNIPPER
2016/08/20(土) 09:06:28.43 ID:D33bbYIF0
残っていた洗濯物をねえちゃんと二人で畳んで、タンスにしまうのをお願いしたところで、棚の前に落ちている写真立てに気づいた。
拾い上げてみると、今より少し幼いねえちゃんと、小学生くらいの女の子が笑顔で写っていた。二、三年前くらい?
背景には山が広がっている。田舎の風景。
「これ、誰?」
「あー、私の従姉妹」
私に似て可愛いでしょ? と、冗談を言うねえちゃんに、写真立てを手渡す。
「最近会ってないなー」
「どこにすんでんの?」
「田舎」
「見りゃわかる」
まあ遠いところだよ、と、ねえちゃんは写真を棚の上に戻した。
それから、俺の家に移動して、簡単な晩ご飯を食べた。
そうめん。すぐできて便利。
シャワーを浴びて、ベッドに倒れ込む。
目を瞑ると、一瞬で眠りに落ちてしまいそうだったので、明日の準備を軽く済ませてから、布団に包まった。
夜は、雨も止んで、どこからか虫の鳴き声が聞こえてきた。ザ、夏の夜。
明後日から、夏休みだ。
その日はよく眠れた。
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