過去ログ - アンパンマン「ばいきんまんはもういない」
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オータ
◆aTPuZgTcsQ
[sage]
2016/08/23(火) 16:14:31.31 ID:Yu37ZZYbO
呟いたぼくに、ホラーマンが答えた。
「こどもたちを救う方法が、実はあるんですね〜。
それは、理の石をこの島から出せばいいんですホラー」
「理の石を?」
「うん。その理の石が、この島に呪いをかけているからね。
その石さえなくなってしまえば、僕たちはもとの世界に帰れるかもしれない」
「それなら、カレーパンマンたちにも協力してもらおうよ。
ぼく、二人を呼んでくるから」
立ち上がろうとしたぼくを、みんなは焦って引き留めた。
「待って、アンパンマン!僕たちはアンパンマンに頼みたいんだ」
「どうして?」
「それは……あの二人とお別れするのは辛いから。
二人が寝ている間に、僕たちはもとの世界に帰りたいんだよ」
「でも……」
「まぁ、アンパンマンがいれば、全部なんとかしてくれるんですね〜。
こう見えて、彼はものすごく強いんですよ?」
ホラーマンが笑いながらぼくの方を見るので、ぼくは仕方なく頷いた。
本当にあの二人に内緒のまま、彼らをもとの世界へ返してしまっていいのだろうか。
悩むぼくに、こどもたちは理の石の場所を話した。
「ここからさらに北へ歩いた先に、祠があるの。
そこには理の石がまつられているから……お願いよ」
すがるような目をするこどもたちを、裏切ることは出来ない。
ぼくは立ちあがった。
「ぼく、行ってくるよ」
「ありがとう……!」
彼らは笑顔でぼくを見た。
けれど、その笑顔は寂しげで、ぼくは本当にこの選択が正しいのか迷ってしまう。
迷いながら学校の外に出て、祠へと向かった。
こどもたちもぼくと一緒に行きたいと言ったので、ぼくたちはカレーパンマンたちに気がつれないように、慎重に歩いた。
ホラーマンもついてきていて、彼は軽い調子でこどもたちと話している。
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