過去ログ - アンパンマン「ばいきんまんはもういない」
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56:オータ ◆aTPuZgTcsQ[sage]
2016/08/23(火) 16:28:59.02 ID:Yu37ZZYbO

羽の生えた女性が笑うと、こどもたちの背中からも光がのびて、一対の羽になった。
こどもたちは不器用に羽を動かして、もっと高く空をのぼっていく。
そして、さらに舞い上がったこどもたちを抱き締めて、大人の天使たちは涙をにじませた。


「お父さんはずっと一緒だ。
もう、お前を離さないよ」

「お父さん……僕……」

「私たちは、あなたたちを病気から助けたかったの。
でも、それが逆にあなたたちを苦しませることになっちゃったね。
ごめんね……!」


大人の天使たちがついに涙をこぼすと、一人のこどもが泣き声をあげた。
すると、泣き声がだんだん合唱のように増えていき、何重にも重なった。
泣いているのはこどもたちだけでなく、彼らの親たちも泣いているようだった。
天使たちの目から溢れ出した涙は、光る粒へと変わる。
そして、光の粒は雨のように島へ降り注ぎ、島を溶かしていった。
それは、長くかけられた呪いが解かれていくような、そんな光景だった。


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