過去ログ - アンパンマン「ばいきんまんはもういない」
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58:オータ ◆aTPuZgTcsQ[sage]
2016/08/23(火) 16:31:49.68 ID:Yu37ZZYbO
ふっと呟いたぼくの前に、カレーパンマンとしょくぱんまんが飛んできた。
二人は気まずそうな顔をして、ぼくに頭を下げる。


「ど、どうしたの?」

「ごめん!アンパンマンが正しかったんだな。
俺たちはなにも分かってなかったよ」

「ええ……私たちの判断は、あの子達を苦しめていたようですね。
私たちだけでは、あの子達を救うことは出来なかった……」

「二人とも……」


うつむく二人に、ぼくはさっきの声を思い出して言った。


「こどもたちは、二人の給食が美味しかったって言ってたよ。
遊んでくれてとっても楽しかったとも言ってた。
だから、ぼくたちはあの子達を苦しめてはいないんじゃないかな。
きっと無駄な時間なんてなかったんだと思うよ」

「でも……」

「ぼくね、カレーパンマンとホラーマンを見て、すごいなって思ったんだ。
二人が声をかけると、こどもたちがものすごく楽しそうにしてたから、羨ましかった。
しょくぱんまんもお玉を持ってるのに、ぼくたちを追いかけたりして、ぼくまで楽しかったよ。
三人ともすごいなって、本当に思ったんだ」

「アンパンマン……。
でも私たちは、あなたに全てを押し付けてしまったんですよ。
つらい判断だったでしょう……」


ぼくはしょくぱんまんに笑って、自分にも言い聞かせるように言った。


「きっと誰かがやらなきゃいけないことだったんだよ」


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