過去ログ - アンパンマン「ばいきんまんはもういない」
1- 20
65:オータ ◆aTPuZgTcsQ[sage]
2016/08/23(火) 16:43:39.57 ID:Yu37ZZYbO

ぼくたちはあの真ん丸の雲に向かって、ぐーんと飛び上がった。
近づいていくとやっぱり怪しくて、まるで雲を寄せ集めて固めたみたいに見えた。
そしてぼくたちは問題の雲よりも高く飛び、雲の上を見た。
すると、驚いたことに、雲の上には真っ白なお城が建っていた。


「ホラー!これは驚きですね!
お城が建ってますよ!」

「うん……!誰のお城なんだろう」

「ちょっと声かけるの怖いですね〜。
ジャックと豆の木みたいに、巨人が出てくるかもしれませんよ?」

「でも、ここに手がかりがあるなら行かなくちゃ」


ぼくは嫌がるホラーマンをなだめながら、お城の扉に近づいた。
両開きの扉は大きくなめらかで白く、見たこともない素材で出来ていた。
けれど、ぼくたちの目線の高さぐらいに、金色のノッカーがついていて、ぼくはそれに手をかけた。


「本当に大丈夫なんですかね?なんか出てきても、ホラーマンは戦えませんよ?」

「大丈夫だよ。ぼくが絶対守るから」


ぼくは当たり前のように自分の口から出た言葉に驚いた。
こんな言葉はばいきんまんがいなくなってから、ずっと言えなくなっていたのに。
ぼくはもしかして、なにかが変わったのだろうか?
びっくりしていたぼくは、呼吸を整えて、ノッカーで扉を打った。
軽く打ったのに、ゴンゴンと音が扉中を響いたので、ぼくたちは慌てた。


「アンパンマン……なにもあんなに強く叩かなくても……」

「そ、そんなに強く叩いてないんだけど……」


言い訳をしていると、二枚の扉はゆっくりと開き始めた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
107Res/140.59 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice