過去ログ - 林檎が毒に変わるとき、それは即ち時間の経過
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3: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/08/25(木) 10:41:36.46 ID:ixs6WJ9M0
「なんすか」

 ぼくは不機嫌かつ不愉快さを隠そうとはしない。こんな奴らに気を遣うのは馬鹿らしかった。

 恰幅のいい男はぼくの気なんて関係なさそうに、にやけ面で応える。どうやらストリート系の男は取り巻きなようだ。

「いやね、隣の奴に用があるんだけど出ねえんだよ。三日経った林檎を食わされそうになったから、きたんだけど」

「はあ……、それぼくには関係ないよね」

「何か知らね」

「今のご時世、隣人と付き合いなんてないから」

 確か若いカップルが住んでいたはずだが、ぼくはそれ以上のことを知らない。引っ越してきたときも挨拶にこなかったし。まあ、こないからと言ってどうとも思わないけれど。

「あっそう。じゃっいいや」

 そう言って、恰幅のいい男はストリート系の男を促し、一緒に去っていった。せめて謝れよ、とは言わない。これ以上関わりたくなかった。


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