過去ログ - 提督「傑作だなぁオイ。笑えるぜ」
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27: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/08/26(金) 20:58:12.26 ID:J1uwhgey0
心配のあまり寝られず、しかしそれは彼女達を信じていないということになるのではという思考の無限回廊へ入りかけたところで、扉が叩かれ、衛兵が入ってきた。

衛兵「舞鶴より連絡です。今、高知県近海を航行中とのことです」

提督「・・・ありがとう、下がってくれ」

時折こうして舞鶴から連絡が入る。今周防灘を通過したとか、今伊予灘を通過中であるとか。提督に無駄な心配をさせないようにという副長の計らいであろうと思う。

提督「見るまでもなくわかるか・・・、俺の気持ちなんて」

本当に危険だとなった場合には、空母機動部隊は潜水艦群を迂回してでも帰還してくるだろう。南鳥島を捨ててまで帰ってきてくれるかどうか・・・、もしかしたら飛行機だけでも飛ばして帰還するかもしれない。

まさか駆逐艦の一部が挺身突撃なんてのはしないはずだ。普段から勝算の薄い戦いは厳に慎むように言い渡してあるのだから。

提督「練り直しておくか」



補給艦隊。

五月雨が白露を背に負って、補給艦隊は一路南鳥島へ向かう。

その場に会話はなく、ただ走り続けていた。

五月雨は必死に涙を、声をあげてしまうのを堪え続ける。

時雨曰く、この先の潜水艦群はほとんどいないとのことだから、このまま進んでも大した脅威には遭遇せずに済むだろう。

速吸も普段なら喜びそうな事だが、状況が状況だけに顔は晴れない。

ついに出てしまった。舞鶴からも轟沈者が。提督が知ったら、

白露「・・・ん」

時雨「っ、白露っ!?」

白露が呻くような声をあげたことにいち早く気づいたのは時雨だった。

白露「あれ・・・、私なんでおんぶされてるの・・・?」

周りの皆も思わぬ声に耳を疑っていた。

白露が目を開けて自分の今の状況を疑問に思っている。

まさか深海棲艦隊になったかと身構えるが、時雨の行動でそんな警戒は一瞬で解けてしまう。

時雨「しぁ、白露ぅ・・・!」

声を震わせながら、時雨が駆けつけた。

五月雨から白露を奪い取り、時雨が白露を抱き上げた。

白露「ちょっ、何?やめてよ!下ろして!」

顔を真っ赤にして時雨が白露の胸に顔を埋める。

時雨「もう、白露、死んじゃったかと思って・・・っ」

泣きじゃくりながら時雨が白露をさらに抱き締める。

白露「死ぬわけないよ!五月雨も時雨も、まだ皆残ってるのに死ぬわけない!」


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