54:名無しNIPPER[saga]
2016/09/10(土) 13:32:50.31 ID:I2Y0a2jKo
「――そういった経緯で、神崎蘭子さんを是非我が事務所に迎え入れたく」
ガラスの靴云々。カボチャの馬車云々。お城の舞踏会云々。
彼の説得術はまるきり魔法じみていた。
その卓越した語り口は、僅か十三歳のいたいけな少女をいとも容易く口説き落とす。
元より綺麗なものには目が無い蘭子である。
きらきらと眩しさにあふれるアイドルの世界、その魅力に抗える筈も無かった。
「……」
「……」
「そうかい、蘭子がアイドルかい」
「うんっ!」
旅を終えた可愛い娘が、やたら大きなビニール袋を抱えた妙な男を連れて来た。
絶句する両親の横で、祖母と蘭子がにこやかにお土産の雷おこしを頬張っている。
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