51: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/09/02(金) 07:36:19.18 ID:mKM5ry+W0
女「ねぇ男君。私は君のことをずっと昔から知ってる」
男君「……?」
女「覚えてないかな。昔よく五人で遊んだこと。君たち四人と一緒に私も居たこと」
52: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/09/02(金) 07:43:11.26 ID:mKM5ry+W0
女「全てを知りながらも君たちを黙って見てるのはとても辛かったよ。何度も助けてあげたいって思った。でも君たち本人が変わり始めることに意味があると思ってて、だからこそなにも手出ししなかった。ーー今は、全てを終わらせることができる」
男君「全てを終わらせる?」
女「うん。君たちの仲を元どおりにして、女Bも君の前から消す」
53: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/09/02(金) 07:48:28.35 ID:mKM5ry+W0
男「お前は一体なにものなんだろう」
女「さぁね。とりあえず、君の過去を終わらせたらさ、私の恋人になってほしいな」
男「考えておくよ」
54: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/09/02(金) 07:55:29.18 ID:mKM5ry+W0
女「誓って。立ち向かうって」
言葉の力は偉大なものだと、常々男は感じている。言葉一つで人間を操ることも、励ますことも、楽しませることも、そして一つの人格を殺すことさえできてしまう。
男「……誓う。俺は全てに立ち向かう」
55: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/09/02(金) 08:03:50.25 ID:mKM5ry+W0
その日の夜は安心しすぎたせいか、風呂にも入らず熟睡してしまった。彼女は何者なんだろう、とか彼女の過去の話を聞いてみたい、とかは考えたがすぐに意識が飛んでしまった。
次の日の放課後、男達は幽霊公園に集まった。
男A「なーんか、懐かしいなここで五人でこうして集まること自体」
56: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/09/02(金) 08:04:26.07 ID:mKM5ry+W0
またきますね
57:名無しNIPPER[sage]
2016/09/02(金) 11:06:53.64 ID:E7wm8QJg0
舞ってる
58: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/09/05(月) 06:45:23.96 ID:0WidblrN0
男は三人に全てを語った。女Bを恐れて何も話すことができなかったこと、無力な自分にどれだけ腹が立ったか。
男「俺は……。俺は、あの頃の自分に戻るのが怖いんだ」
女A「怖いって……」
59: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/09/05(月) 06:49:46.55 ID:0WidblrN0
女「さて男君。君はどうしたい?」
男「……昔に戻りたい。でも、女Bが」
女「大丈夫。私がなんとかするよ」
60: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/09/05(月) 06:57:38.53 ID:0WidblrN0
それから程なくして、女Bは男を見かけても避けるようになった。女がどうにかしたのだろうか。噂によると女は暴走族のリーダーだとかなんだとか。
男「お前どうやったんだ」
女「人に色々手伝ってもらっただけだよ」
61: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/09/05(月) 07:06:31.19 ID:0WidblrN0
女「前に言ったでしょ? 私は暗くて、どうしようもないやつだったて。小学生の私と君たちを繋げるために男君、君はがむしゃらに頑張っていたんだよ。毎日毎日遊びに誘ってくれたね、いつもいつも声をかけてくれたね、諦めないで人間の楽しさを教えてくれたね。君は小学生ながらに精一杯人間に興味を惹かれるような言葉を私にくれた。その中で一番心に残ってるのが、人間の絆は美しいって言葉。ませた小学生だよね」
男「そんなこといったっけか……」
女「うん。確かに覚えてるよ。男君いまさらだけど、私に人というものを教えてくれてありがとう」
64Res/42.72 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。