過去ログ - 菊地真「ボクが髪を切った理由(ワケ)」
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1: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/08/29(月) 18:37:33.52 ID:GP3jamNW0

 結局のところ、幾つになってもボクはボクのまま。

 小さな頃からの憧れや感じ方というヤツは、例えこの体が大きくなって、
 心も成長したと思っていても、忘れず、根っこの方には残っているものなんだ……なーんて。

 目の前の大きな鏡に映る自分の姿。
 同窓会や街角で、昔の親友とバッタリ再会したかのような錯覚。


「へへっ……久しぶり」


 幸いにも思わず呟いたこの一言は、
 床を掃除し始めていた店員さんには聞こえなかったようだった。

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2: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/08/29(月) 18:45:18.46 ID:GP3jamNW0

 関連性は薄いもののこのお話は、過去作である 高槻やよい「思い出はもやしと共に」と設定を共有しています。
 それと同時に、気をつけてはいるものの細かい点で公式のキャラ付けとは設定の齟齬が生じてるかも。
 (前回の亜美の身長に関する描写とか。本当に申し訳ない)

以下略



3: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/08/29(月) 18:48:06.29 ID:GP3jamNW0

 入店前と比べて、随分と軽くなった頭。
 あの頃とほぼ同じぐらいの長さになった髪。

 懐かしさと同時に思い出したのは、小さな頃の父との会話。
以下略



4: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/08/29(月) 18:51:09.57 ID:GP3jamNW0


 むしろ周りが髪を伸ばした子ばかりの中、自分だけが髪を短く切っていることに、
 ちょっとした優越感、自分は特別なんだって思いを持っていた時期もあったほど。

以下略



5: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/08/29(月) 18:53:12.25 ID:GP3jamNW0

 数時間ぶりに出た外の空気は、
 夏も終わろうって言うのにまだまだ暑くて。

 さっきまでは冷房の効いた店内にいたからこそ、
以下略



6: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/08/29(月) 18:54:58.97 ID:GP3jamNW0
===

「あらー……こりゃまた、随分と見違えちゃって」

「そーなんだよ律子。菊地真、とーとーバッサリ、やっちゃいました!」
以下略



7: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/08/29(月) 18:57:39.92 ID:GP3jamNW0

 考えてることなんてお見通し、って態度でボクがそう言うと、
 律子の方も「あちゃ、バレてたか」なんて悪びれも無く舌を出して笑う。

 ……まったく、昔からそういうところはしっかりしてると言うか、ちゃっかりしてると言うか。
以下略



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