過去ログ - 【安価・コンマ】貴方が幻想郷で暮らすんだ!其の伍!【東方】
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956:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:43:15.41 ID:91yn0oDi0
ないんだな」

 神大の、新築アパート。そのポストには、相変わらず奴の名前が刻まれていた。家くらいは変えて僕から逃げると思っていたが、これなら問題ない。

 それにしても、改めて思うと妙な気分だ。
以下略



957:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:44:21.47 ID:91yn0oDi0
5日。僕が幸之助を殺さなかったことで、神大はひとまず満足するはず……その隙をつく……!

「ピッキングは……無理か」

 最も実行したかったのは、神大の家の中で待ち構えて、奴が戻った瞬間刺し[ピーーー]こと。
以下略



958:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:44:59.86 ID:91yn0oDi0
っ……」

 恐らく、僕が生きてきた中で最も大きな舌打ちをしていた。また戻ってしまったのだ。5度目となる、6月5日12時に。

 でも、やはりここは僕の家で、僕は死んでいないし五体満足。この調子なら、神大は住む場所だって変えていないだろう。神大はタイムリープで死を回避出来るが、やはり万能ではないということだ。
以下略



959:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:45:49.81 ID:91yn0oDi0
「……またか」

 こんにちは、見慣れた殺風景な部屋と6度目の6月5日12時さん。

 また神大に気付かれるなんて、予想外だった。最初に神大と接触した時、あの時こそ不意打ちすればよかったのだ。今思えば最初で最後のチャンスだったかもしれない。それもこれも、あいつがチャラ男すぎて僕が油断していたせいで、後悔してもしきれない。
以下略



960:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:47:18.68 ID:91yn0oDi0
「……」

 なんだ、これは?

 今は……30回目の6月5日か? いや? まだ20回くらいだろうか? ……50に上っていた気もするが……どうでもいい、どうでも……。
以下略



961:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:48:02.57 ID:91yn0oDi0
ん、さっきから声が漏れていますよー、いるんでしょー?」

 いない、そんな僕を呼ぶ奴なんているはずがない! これはおかしい……こんな時間軸は初めてだということは……神大が何か仕組んでいるということじゃないか!

 いや、今は誰がどう仕組んだか、などどうでもいい。まずはここから脱出しなければ、手遅れになってしまうかもしれない。
以下略



962:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:48:47.73 ID:91yn0oDi0
「……」

 よし、ケガも追手もない。

 アパートからとにかく走り、雑木林の奥にプレハブ小屋があると知っていた、公園に辿り着いていた。
以下略



963:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:49:32.16 ID:91yn0oDi0
どうも僕は、6月5日12時より前の時間軸へは、戻ったことは自覚出来ない。神大は、僕を[ピーーー]のではなく捕まえて、実質世界から追放する気だ……。

「もしかしたら、この時間軸が最後のチャンスかもしれない……!」

 数十回のタイムリープ。まだ永遠と続くように感じていた。でも犯人も、ただ僕に殺されるのを待っているだけのはずがない。
以下略



964:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:50:35.02 ID:91yn0oDi0
「だ、誰だ……?」
「あたしは近藤未姫《こんどう みき》って言います。何してるんスかこんな所で。大の大人が公園で1人遊びッスか? なんか恐い」

 僕が警察から隠れるのに選んだ小屋に、1人の女がやってきた。彼女は、覗き込むようなポーズで自己紹介をする。スカートが短いから、後ろから見たら丸見えだ。

以下略



965:名無しNIPPER
2017/04/02(日) 07:51:31.78 ID:91yn0oDi0
「あたし、もう逃げるより隠れてようかと思って。暇になりそうだから丁度よかったッス、信じなくてもいいから聞いてくださいよ〜」

 しかし未姫は、むしろ僕に話しかけてきて、

「あたし、タイムリープって奴に巻き込まれてるんスよねー。あたしの知ってる時間、どっか行っちゃったッス」
以下略



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