27:名無しNIPPER[saga]
2016/09/01(木) 19:27:14.40 ID:zsoczlY00
鞠莉「そそそ、そういえばダイヤ。」
ふと意識を前に向けると、急に挙動不審になった鞠莉がもじもじしている。
ダイヤ「鞠莉さん?どうかしましたの?」
鞠莉「最近、何か変わったことはない?」
ダイヤ「え…?」
質問の意図がまるでわからない。鞠莉の質問は大抵が意味不明だが、いつものそれに輪をかけて唐突だった。
鞠莉「Ah-、えーっとね、風邪引くような、何かがあったのかなって。」
ダイヤ「何か、ですか。」
ある。ちらと机に飾った写真に目をやったあと、そういえば鞠莉は写真に気付かなかったなと少し寂しくなった。
鞠莉「で、どうなのダイヤ。」
ダイヤ「いえ、とくに思い当たりませんわね。」
だから嘘をついた。これは自分の問題だ。自分が夢を見続けているだけだった。未熟ですらない、もう枯れた夢。
その後も鞠莉はいくつか質問を投げかけてきた。どれも最近どうだったとか、気になることはないかとか、
何だかカウンセラーみたいだと思って聞いていた。
鞠莉「……。」
鞠莉「そっか、何にもないなら、よかった。」
最終的に鞠莉は眉を下げて、なぜか寂しそうに笑いながら帰って行った。
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