136: ◆8DlJds//22[saga]
2016/09/10(土) 20:02:22.72 ID:bKiWKF0C0
――江東軍本陣――
みほ「なるほど……麻子さんに頼んで、カチューシャさんが船同士を鎖で繋ぎ合わせるように仕向ける……たしかに麻子さんなら、上手くいきそうです。ですが、風向きの方は大丈夫なのでしょうか」
エリカ「ええ。……入ってきなさい」
137: ◆8DlJds//22[saga]
2016/09/10(土) 20:03:54.18 ID:bKiWKF0C0
ミカ「誰を探しているのかな?」ポロローン
みほ(……えっ!いつの間に天幕の中に!?)
エリカ「あんた、いったいどこから入ってきたの!?」
138: ◆8DlJds//22[saga]
2016/09/10(土) 20:05:58.74 ID:bKiWKF0C0
エリカ「名無しも何も、あんた結構な名家の生まれじゃない……まあ、いいわ。説明をしてちょうだい」
ミカ「風の声を、聞いたんだ」ポロローン
みほ「風の声……?」
139: ◆8DlJds//22[saga]
2016/09/10(土) 20:07:27.64 ID:bKiWKF0C0
ミカ「ただ火をかければいいってもんじゃない。だろう?」
みほ「確かに。ただ火船を敵に向かわせても、迎撃されておしまいです。……何か、敵のすぐそばまで疑われずに接近する方法がないと」
ミカ「新しい出会いには、特別な演出が不可欠なのさ」
140: ◆8DlJds//22[saga]
2016/09/10(土) 20:08:09.26 ID:bKiWKF0C0
みほ(考えるんだ……カチューシャ軍から矢を奪ったとき、私はすぐそばまで近づいたはず……それが可能だったのは、小船でしかも数が多くなかったから……同じ手は使えない)
杏「西住ちゃーん、調子はどう?」
みほ「会長……」
141: ◆8DlJds//22[saga]
2016/09/10(土) 20:09:12.87 ID:bKiWKF0C0
みほ「ありがとうございます……でも、最後の策が思い浮かばなくて……」
杏「きっと、西住ちゃんなら何とかしてくれる。だって、負けてばっかりだったうちの軍を、天下分け目の戦いに一枚噛めるところまで連れてきてくれたんだ。……もしダメだったら、それはそこまでってことだよ」
みほ「そんなこと……」
142: ◆8DlJds//22[saga]
2016/09/10(土) 20:10:38.81 ID:bKiWKF0C0
みほ「エリカさん、小梅さん、お姉ちゃん。集まってくれて、ありがとうございます」
まほ「みほ……最後の作戦を思いついたそうね」
みほ「はい。火船を率いる小梅さんが、疑われずに敵に近寄れるようにする作戦……『ずたぼろ作戦』です!」
143: ◆8DlJds//22[saga]
2016/09/10(土) 20:11:38.56 ID:bKiWKF0C0
――江東軍本陣――
エリカ「いい?敵は圧倒的な大軍よ。おそらく、この対陣はまだまだ続くわ。それを見越して、全軍にあと二か月分の食料を配ろうと思うわ」
小梅「エリカさん、待ってください!」
144: ◆8DlJds//22[saga]
2016/09/10(土) 20:12:44.84 ID:bKiWKF0C0
エリカ「うるさい!私が水軍都督よ。私の決定に異を挟むことは許さないわ」
小梅「……これまで戦って敵を打ち破れていないのに、何が水軍都督なんですか!?あなたが指揮官では、勝てる戦も勝てなくなってしまいます!」
エリカ「あら、随分言ってくれるじゃない!あなたなんか、この場で斬り捨ててやっても一向に構わないのよ!」
145: ◆8DlJds//22[saga]
2016/09/10(土) 20:13:24.50 ID:bKiWKF0C0
みほ「二人とも、落ち着いて。……ね、エリカさん?」
エリカ「みほ、邪魔しないで!こいつを切り捨ててやるんだから!」
みほ「エリカさん、落ち着いてください……ほら、リラックス、ですよ……」ボソボソ
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