861:名無しNIPPER[saga]
2016/11/06(日) 17:33:44.90 ID:NvcpmcRy0
転送され、視界が切り替わった凛の目に、玄野たちの姿が映る。
他に4人、初顔の人もいる。
今回はまともそうな部類の人間だと凛は思う。
4人はサラリーマン風の男達、特に嫌な感じはしない。
だが、念のために警戒だけはしておこうと考える。
一度撃たれた経験がある凛だからこそ、ガンツの部屋の中でも警戒を怠らない。
玄野「よォ」
凛「ん」
玄野に手を上げて部屋の隅に移動する凛、壁にもたれかかりながら腕を組んで、転送されてくるであろう二人を待っていた。
その間に玄野は新しく来た人間に部屋の説明をしていた。
説明が終わりかける事に、転送が始まり、新しい人間が部屋に現れる。
凛は二人が来たのかと思い、視線を向けるが、転送されてきたのは幼い子供。
5歳くらいの子供が転送されてきて、凛を始め、玄野たちは顔を歪めてしまう。
ガンツの部屋に来てしまったという事は、死んでしまったという事。
こんな幼い子供が死んでしまった事に対しても気が滅入るが、これからこの子供はガンツの部屋で生き残らなければならない。
100点を稼ぐまでは何度でもミッションに強制参加をさせられる。
つまるところ、この子供が生き残る確率は限りなく0だという事が、この部屋を知る人間は理解してしまう。
そんな事も露知らず、子供は風を見ながら目をきらきらさせて呟いていた。
「きんにくらいだー」
風「…………」
風は子供の視線に困惑を隠せなかった。
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