過去ログ - モバP「白菊ほたると一輪の笑顔」
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22: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/09/07(水) 13:15:58.13 ID:QSjMH8mi0
親の気持ちとはこういう感じなのだろうか。ほたるちゃんの言葉に涙腺が緩んでしまう。
ほたるちゃんは涙ぐむ俺に歩み寄り、手を差し出してきた。
「手をひいて……もらえますか……?」
彼女の手をとって、一歩二歩。祭壇正面に向き、並んで立つ。
「少し笑えるようになってきたんです。……幸せを感じられるようになって」
「うん、最近はよく笑えてるよ」
「プロデューサーさんのお陰です。いつでも私のことを見てくれて、諦めないでいてくれて……一緒にいてくれて。私は、プロデューサーさんの笑顔に幸せをもらったんです」
ほたるちゃんはこちらを向く。その瞳に暗さはない。明るく、輝いて見えた。
「幸せになりたいと思いました。そして、プロデューサーさんやファンのみんなに、幸せを届けたいとも」
希望と願望の入り混じる言葉。
「私も……幸せになれますか……?」
「なれるよ。もしなれなければ、俺がどうにかする」
ほたるちゃんを幸せにしたいと思った。これからもずっと、幸せであってほしいと、心の底から強く願う。
不幸は俺が引き取る。だから、どうかほたるちゃんだけは幸せにしてほしい。もし、神と呼ばれる存在があるのなら。この願いを聞き入れてほしい。
「幸せに……してください……」
「必ず幸せにするよ」
誓いの言葉は一年前より、ずっと現実味を帯びていた。
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