過去ログ - 澪「シンクロナイズドドリーミング」
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36:名無しNIPPER[sage saga]
2016/09/09(金) 16:49:35.36 ID:ROM1DOs8o


澪「・・・唯。なんだ、普通に呼んでくれればいいのに」

唯「えへへ、いやぁ、ちょっとね。あ、はい、辞書ありがと」

澪「早いな、一時間目だったのか。うん、確かに受け取りました、と」

唯「ほんとに助かったよ。でも和ちゃんに怒られちゃった、「軽音部の人にあまり迷惑かけちゃだめよ」って」

澪「次からはしっかりしないとな?」

唯「もちろんだよ。学園祭の時だって澪ちゃんに迷惑かけちゃったし・・・そろそろちゃんとしないとダメだよね」

澪「・・・」


もしかして結構気にしているんだろうか。
そりゃ私だってボーカルしたかったわけじゃないけど、それでも唯を恨んだ事なんて一度もないし、そもそも私が頑張れたのも唯のおかげだ。
唯にしっかりしろと言ったのは私だけど、唯に支えてもらったのだって私だ。
だから・・・えっと、何と言えばいいのか・・・


澪「・・・しっかりしろとは言ったけど、慌てなくていいんだよ。いつも通りの唯で、自分のペースでやれば、きっと唯は大丈夫だよ」


たぶん、これでいいと思う。
だって、私はいつだって、私の知らなかった唯に心奪われてきたんだから。
予想外の事をする、いつも通りの唯が、私は好きなんだから。


澪「・・・なんて、日頃からうるさく言ってる私が言えた義理じゃないか。ごめん」

唯「う、ううん、そんなことないよ! 澪ちゃんが何をすればいいか教えてくれるのは、とっても助かってるから」

澪「そ、そう?」

唯「うん。澪ちゃんにも、今まで通りでいてほしい。いつもの澪ちゃんでいてほしいよ」

澪「・・・そっ、か。ありがとう」


私が心から唯に望む事を、私自身も唯に望まれてしまった。
だとすれば、唯のそれも本心なのだろう。こんな性格の私でさえ心から望んでいるのだから、私より素直な性格の唯がどうかなんて言わずもがなだ。
それに応えないなんてこと、出来るはずもない。


唯「じゃあね、澪ちゃん。また部活の時に!」

澪「ああ。遅刻するなよー?」

唯「うんっ!」


いつも通りの笑顔の唯を、いつも通りに笑って見送った。



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