過去ログ - 澪「シンクロナイズドドリーミング」
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57:名無しNIPPER[sage saga]
2016/09/09(金) 17:31:42.71 ID:ROM1DOs8o
澪「代償とは何ですか? 私達で払えるものなら何でも差し出します」
女神様「現実世界での思い出、とでも言いましょうか。記憶に残る情報。頭にデータとして刻まれたモノ。それらを誰かからいただく事になります」
唯「それで・・・私達がそれを忘れればズルができるの? どういう仕組み?」
女神様「簡単に言えば、地球上にある思い出の総量はカミサマの基準でデータ化、数値化してみると常に一定なんです。人が生まれれば増えて、亡くなったり忘れたりすれば減り」
唯「思い出を・・・数値化?」
女神様「思い出というか、記憶と言った方がわかりやすいでしょうか。頭の中に刻み込まれる物事全て、です」
澪「・・・たぶん唯は自分に当て嵌めればわかりやすいんじゃないか。勉強を頑張ったらコード忘れるじゃないか、唯は」
唯「おおっ、なるほど。私の頭みたいに一定量しか覚えられないんだね、地球も」
気を悪くするかとも思ったけど普通に納得してくれた。ちょっと胸が痛い。
女神様「厳密にはいろいろあるのですが、簡単に言うとそうなります。ここでの出来事もそのデータ量を圧迫しているので、終わったら忘れてもらう必要があるのですよ」
澪「・・・つまり、人が物事をどうしても忘れてしまうのは、地球の、そしてカミサマの意思?」
女神様「正確には地球というよりも空間ですね。空間に存在できるデータの総量の問題です。データ量を一定に保たないと歪みが発生してしまうんですね」
澪「・・・なんか怖いことになりそうですね」
女神様「うふふ、そうですね」
落ち着いた笑顔で言われても結構困る。
しかし、そうか。世界がそういう仕組みになっているという事は、どうあってもここでの出来事は忘れてしまうという事か。
出来れば忘れたくはなかった。けど、忘れる事で彼女と現実世界で友達になれるというのなら、仕方がないと思える。
現実世界で今を生きる事と、夢の世界での思い出。どちらを優先すべきかと問われたら、要らないのは思い出だ。
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