24: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:58:35.13 ID:jzgcTAa+0
この瞬間脳の力がさらに解放されたユッコは、リモコンを使わず画面も見ないでテレビを点けると、日本では
見れないはずの外国のニュース番組を受信させ、さらにプロデューサーにも分かるように日本語の字幕をつけてから
彼女に画面を見せる。
『速報。エスパーアイドル、ユウコ・ホリのショーに裸の集団が乱入。ショーは中止に』
裕子「ね? あとはもうちひろさんが片付けてくれると思いますから、私達は必要ないですよ」
画面には先程プロデューサーを襲撃してきた者達が全裸になって踊っている瞬間が少しだけ放送され、直ぐ様
別のニュースへと切り替わる。裕子が命令をした時点でこうなることはどこかで理解していたとはいっても、
やはり裕子が自分のショーを自分から台無しにして、しかもそれを悲観すらしていないという事実は
プロデューサーにはあまりに衝撃が大きすぎて。
裕子P「ごめんなさい……ユッコ……ごめんなさい……」
自分が不甲斐ないばかりに、裕子から益々人間性が失われていく。このまま力が解放されて、この子は人のままでいられるのか?
もはや最近は止める手段はない段階にまで脳の覚醒は進んでいる。ならば、このままいけば裕子の身になにが起こる?
そんな嫌な考えと恐ろしい未来と、どうしようもない無力感が頭の中に浮かんでは消え、思考がぐちゃぐちゃになっている
プロデューサーに、裕子はどうしていいのか分からずただただ呆然とするばかりで。
裕子「なんでプロデューサーが謝るんですか……どうして怯えてるんですか……? 私、こんなにすごい力があるんですよ?」
裕子P「……わかってる、でも、でもやっぱり……その力は……危険な気がして」
それは純粋に裕子の身を案じての言葉であり、プロデューサーは裕子のことを今でも信じている。けれど、先ほどから
プロデューサーに自分の行いを喜んでもらえなかった裕子には、この言葉がまるで自分全てを否定されたかのように
聞こえてしまい、少女の目には怒りの色が灯ってしまう。
裕子「……プロデューサーまで、そんなこと言うんですか?」
45Res/66.78 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。