11:名無しNIPPER[sage saga]
2016/09/17(土) 21:43:52.49 ID:CHRKUnfE0
「ああ……」
「好き。……好き……好きです……」
「大好きです……。本当に、心から……」
「私に恋を教えてくれた……私に愛を抱かせてくれた……私を今のこの私にしてくれた……」
「新田美波に命を与えてくれた貴方が……私は、本当に……」
「好きです」
「大好きです」
「愛しています。プロデューサーさん」
首筋から頬を滑り、耳を舐めながら髪へまで。絡まる感触を確かめながらその奥へまで触れて、それから額へ。熱を持ったそこを濡らして下へ、閉じられた瞼の上へと唇を降らす。小さくひくつくその震えに愛おしさを感じながら離れ、ほのかに汗の滲んだ鼻先へ。咥えて、舐めて、口付ける。
愛おしいプロデューサーさんの顔、そのすべてを伝っていく。熱く染まったそこを、熱く染まった私の想いで以て、余すことなくすべて。
上書いていく。私で、私が、私へと。
プロデューサーさんへ、私を、染み込ませていく。
大好きなプロデューサーさんへ大好きを。
恋しいプロデューサーさんへ恋心を。
愛するプロデューサーさんへ愛を。
この想いを――純粋で純真な好意を、醜く欲塗れな嫉妬を、綺麗なものも汚いものも何もかもを合わせ混ぜ込み一つにして、そうして私のこの想いを――想いのすべてを、プロデューサーさんへ尽くしていく。
好いて、恋して、愛する。
プロデューサーさんを想って尽くす。
「プロデューサーさん……」
そして、至る。
望む場所。最初に望んで、最後に届く場所。最高で、最愛な、そんな唯一だけが触れることを許される場所。
プロデューサーさんの、唇。
そこへ、至る。
暗いこの部屋の中でも分かるような鮮やかで艶やかな赤色、内から湧く熱い吐息と外から注ぐ私の濡れた吐息に染められ熱く濡れたそこ。そこへ、そのほんの数センチ先へまで、私の唇が至る。
互いの息がかかりあう。舌を伸ばせば届いてしまう。かすかにでも傾けば唇同士触れあえてしまう。そんな距離。
足先から始まり、余さずすべてのプロデューサーさんへ私を注ぎながら上って、そうして至ったこの場所。
何より望んで何より願う、何より愛おしいそれの前へ至る。
(愛しい愛おしいプロデューサーさん)
(好きで、大好きな、誰より何より心を占める私の想い人)
(私の、プロデューサーさん)
(ああもう、本当に)
(どうにもならない。どうしようもなく、どうにもできない。それほど、それほど私は……)
「大好きです……愛しています。プロデューサーさん」
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