過去ログ - 私の世界を壊すキス
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10: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/09/22(木) 20:42:25.86 ID:9IglMqLM0
私が呆気にとられていると、また、ごめんなさいと謝った。

「喜ぶって、キスのこと、言ってる?」

私は自分の言葉を疑わし気に吐いた。
以下略



11: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/09/22(木) 20:51:14.91 ID:9IglMqLM0
「地域によって、友だちの作り方違うのかなって……思って」

「あんたは、アマゾンの奥地からの帰国子女なの?」

彼女は素早く首を振った。
以下略



12: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/09/22(木) 20:59:42.54 ID:9IglMqLM0
「じゃ」

「江梨香さんっ」

まだ何か言いたそうだった空気を読まずに、私は逃げるようにゲーセンを後にした。
以下略



13: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/09/22(木) 21:08:18.03 ID:9IglMqLM0
たぶん『友だち』って言う呼称の別の何かと勘違いしてるんだ。
自分でも何言ってるのか分からないけど。
きっとそう。
あー、明日も憂鬱。
帰りにゲーセン寄ろう。
以下略



14: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/09/22(木) 21:17:20.82 ID:9IglMqLM0
翌日。キスはなかった。
代わりに、私の隣の席に杉原さんが座っていた。
そこは南合の席だったはずだけど。
私は数秒程杉原さんの顔を凝視していた。

以下略



15: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/09/22(木) 21:29:15.79 ID:9IglMqLM0
授業後に、南合に捕まった。
女子トイレ。
個室に入る前に、捕まった。
トイレに行かせて欲しかった。

以下略



16: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/09/22(木) 21:43:06.21 ID:9IglMqLM0
言葉の意味が時間差で理解される。

「やっと顔上げた」

南合の釣り目が視界に入った。
以下略



17: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/09/22(木) 21:51:09.30 ID:9IglMqLM0
彼女がいなくなってから、奥の個室で水が流れた。
さっきの会話聞かれただろうか。
まあ、どうでもいい。
私には関係ない。
どうでも――。
以下略



18: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/09/22(木) 21:57:33.78 ID:9IglMqLM0
「ごめんなさい」

杉原さんが腰を90度にして謝った。

「え、なんで」
以下略



19: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/09/22(木) 22:03:52.24 ID:9IglMqLM0
今日一日、杉原さんはずっと私の隣にいた。
南合の目のない所で、私はこっそりと尋ねた。

「あのさ、今日もしかして一日中隣にいろって言われてるの?」

以下略



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