過去ログ - 藤原肇「Happy Endで始めよう」
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22: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2016/09/23(金) 11:57:13.92 ID:xjUUEHux0

一番奥にある工房へ歩いていく。

右側に大きな縦長の窯と、高くそびえたつ煙突が見える。
今日は窯に火が入っていないようで、近くを通っても熱は感じない。
以下略



23: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2016/09/23(金) 12:01:04.13 ID:xjUUEHux0

工房の中には、臙脂色の作務衣を着た若い女性が一人。こっちを見るやいなや、少し驚いたように目を見開いた。

先に口を開いたのは俺の方だった。

以下略



24: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2016/09/23(金) 12:02:54.77 ID:xjUUEHux0

・・・・・・・・・・


私の部屋がある2階へと、駆けるように階段を上る。
以下略



25: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2016/09/23(金) 12:04:18.95 ID:xjUUEHux0

「…すみません、お待たせしました」

駆け足で工房に戻ると、Pさんは焼く前に乾燥させている器をまじまじと見ています。
着替えて工房に戻る時に母とすれ違ったとき、恐らく事情を察したのでしょう、くすくすと笑っていました。
以下略



26: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2016/09/23(金) 12:06:34.90 ID:xjUUEHux0

「でも、懐かしいな…駅からここまで歩いてきたけど、色んな事思い出したよ」

「駅からだと結構遠くなかったですか?」

以下略



27: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2016/09/23(金) 12:08:38.56 ID:xjUUEHux0

「そうだ」

思い出したように、Pさんは足元のリュックのファスナーを開け、一つの小包を取り出しました。

以下略



28: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2016/09/23(金) 12:10:42.86 ID:xjUUEHux0

「そう思って、今日この茶碗を持って来たんだ」

「ガラスの靴を持つ王子様のような気持ちになりませんでしたか?」

以下略



29: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2016/09/23(金) 12:11:58.05 ID:xjUUEHux0

「それに、私、今でもまだシンデレラなんですよ?」

「へっ?」

以下略



30: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2016/09/23(金) 12:16:27.17 ID:xjUUEHux0

「…肇。それで、合図を送ってきたってことは…そういうことなのか?」

会話がしばらく止まった後、Pさんは声のトーンを下げ、一層真面目な口調で私に尋ねました。

以下略



31: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2016/09/23(金) 12:20:31.10 ID:xjUUEHux0

「…お互い変わらないなあ」

「えっ?」

以下略



32: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2016/09/23(金) 12:22:18.86 ID:xjUUEHux0

頭が真っ白になりそうになりながら答えると、今までの緊張がどっと抜けたためか、私はへたり込みそうになりました。

「お、おい…肇、大丈夫か?」

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