7: ◆C2VTzcV58A[saga]
2016/09/25(日) 21:44:44.01 ID:yBifwRVVO
泉「………」
P「………」
田舎の父さん、母さん。
やりました。俺は今、美少女アイドルを膝の上に乗せています。
P「……じゃないって」
まさか、本当に泉がこんなことをしてくるとは。
ちょこんとお行儀よく座ったまま、時々俺の胸板に体を預けてくるなんて。
泉「重くないかな」
P「いや、大丈夫だけど」
泉「そっか。……なんだか、小さいころに戻ったみたいで、懐かしいな」
くすくすと穏やかな笑みを浮かべる泉は、どうしようもなくかわいらしい。
いつもはしっかり者のお姉さんといった感じの彼女だが、今は年相応……どころか、それよりもっと無邪気に感じられた。
普段はああな彼女が、ここまで――
P「あ」
そこまで考えて、俺はあることに気づいた。
そうか……普段がああだからこそ、こうなのか。
いつもしっかりしていて、お姉さんみたいに振舞っているからこそ……。
泉「前に、言ったことあるよね。私が頑張れるのは、応援してくれる友達や家族がいるからだって」
P「ああ」
泉「だから……たまに、ちょっと寂しくなるの。さくらや亜子には、会おうと思えばいつでも会えるけど……家族は、そうもいかないから」
普段、誰かに甘えることが少ないからこそ。
寂しさを感じたときに、思い切り甘えたくなってしまうのだろう。
不器用な彼女のことだ。同年代のさくらや亜子には、なかなか甘えにくいに違いない。
泉「そういうわけで。たまにこうして、プロデューサーに迷惑をかけてしまうといいますか……はい」
P「迷惑なんかじゃないさ。俺でよければ、力になる」
泉「優しいね。プロデューサーは」
P「俺が優しいのはいつものことだからな」
泉「それはちょっと言いすぎじゃない?」
P「はは、バレたか」
泉「……ふふっ」
テレビもつけず、他の子たちの話し声も聞こえず。
ただただ静かな、二人きりの空間で。俺たちは、互いのぬくもりを感じていた。
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