過去ログ - ジュリア「夢みる歌姫と」千早「ギター少女」
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4:名無しNIPPER[saga]
2016/09/26(月) 00:12:16.74 ID:28zoD9Qao
チハは、この薄汚れた控室の一角の例外……清らかな雰囲気の漂うポスターを眺める。
フレームに飾られた、サイン入り……頭に二つのリボンを下げた少女の一瞬を切り取ったポスターだった。

ジュリア「天海春香の歌だろ?」

以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2016/09/26(月) 00:13:30.34 ID:28zoD9Qao
……

舞台袖から観客席をこっそりと覗きこむ。会場は超満員。でも、

ジュリア「……そこそこ静かだな」
以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2016/09/26(月) 00:14:12.99 ID:28zoD9Qao
考えこんでしまう。今までのステージを振り返る。ここよりもキャパは小さいものの、どのハコだっていっぱいに埋めてきた。
観客の熱狂ぶりだって、尋常じゃなかったはずだ。だから……

ジュリア「自信はある」

以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2016/09/26(月) 00:15:03.60 ID:28zoD9Qao
……

スタッフの合図と開演のアナウンス。前座がいるということは事前に告知があったけど、このタイミングで改めて会場にその旨が流れる。

P「いけるか?」
以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2016/09/26(月) 00:15:48.59 ID:28zoD9Qao
暗がりのステージを、ちょうど中央の位置まで歩む。
客席の方を向き、明転。ライトがあたしを照らす。

ジュリア「オープニングアクトを努めさせてもらうジュリアです、よろしく」

以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2016/09/26(月) 00:16:35.11 ID:28zoD9Qao
ジュリア「一曲唄います。初恋、一章――片思いの桜」

ピックを鉄弦に向けて構える。

弦を弾く。そこから先はドミノ倒し。音を糸でたぐり寄せるように奏でていく。
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2016/09/26(月) 00:17:23.02 ID:28zoD9Qao
……

出番が終わり、プロデューサーに許可を取って関係者席でチハのステージを眺める。
見せる表情は真剣そのもの。いくら切っても刃こぼれしないような鋭利なナイフ……。

以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2016/09/26(月) 00:17:59.82 ID:28zoD9Qao
チハが一瞬だけ関係者席に顔を向ける。あたしと目線があって、本当に僅かな微笑みを見せる。その意はわからないけど、思い浮かんだのは……

X. 私の歌、すごいでしょう?
Y. 私、こんな風にしか唄えないの
B. ……物足りないわ
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2016/09/26(月) 00:19:04.24 ID:28zoD9Qao
千早『だから、少し仕返ししようと思います。最後の曲は、ジュリアの持ち歌……【流星群】』

……やられた。

前座でチハに不意打ちをかけようという気は、正直に言えばなくはなかった。
以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2016/09/26(月) 00:19:34.50 ID:28zoD9Qao
P「どうだ、千早の歌は?」

知らない間に関係者席にプロデューサーが来ていたようで、意地の悪い笑みを浮かべている。

ジュリア「あんただろ、仕込んだの。思いつきでオケがだせるわけない」
以下略



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