過去ログ - 瀧「君の、名前は――」
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11:名無しNIPPER[saga]
2016/10/04(火) 20:05:00.57 ID:6BNWGd8K0
呼び捨てにした時は一瞬、怒られるかもと思ったが。

彼女はなぜかとても嬉しそうに笑ったあと、もう一回三葉って呼んでと言った。

「……三葉」

「……もう一回」

「……三葉」

「……えへへ、もう一回」

「三葉三葉三葉」

「えへ、えへへへへ……」

頬に手を当て、顔を真っ赤にして照れる三葉。

正直、抱きしめたい衝動に駆られたが、何とかこらえた。

「それじゃあ、これからは私も立花くんの事、瀧くんって呼ぶから」

瀧君。三葉にそう言われた時、なんとも言えぬ感覚に陥った。

しっくりきた、歯車がはまった、噛み合った、そんな表現達では足りぬほどの、それを待っていた感。

「う、うん」

「どうしたの?瀧君」

「いや……その、うん……」

「? 変な瀧君」

そう言って、彼女と別れたその日。

俺は三葉が愛おしすぎて、枕に顔を埋めて「三葉、好きだー!!!」と叫んでいた。


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