2:名無しNIPPER
2016/10/17(月) 09:30:51.10 ID:e7i1x1cE0
月曜日・・・
それは自由な生活から一転好きでも無い
むしろ嫌悪すらする日常の始まりを意味する
3:名無しNIPPER
2016/10/17(月) 09:35:03.11 ID:e7i1x1cE0
「あぁ〜!すいませーん!どいてくださーい!!」
背後から大きな声が聞こえ何事かと思って俺が振り向いた瞬間顔一面に広がる柔らかなクッションのような感触
温かな温もりとふわっとした甘い香り・・・
4:名無しNIPPER
2016/10/17(月) 09:41:36.99 ID:e7i1x1cE0
重力に従って落ちていく俺の身体と一緒に顔面に押し付けられたクッションも一緒に落ちていく
残り2、3段だったのが幸いして俺の背部と後頭部はダメージを受けたものの思った以上の痛みは無かった
が、問題はその後だ
5:名無しNIPPER
2016/10/17(月) 09:45:22.07 ID:e7i1x1cE0
「あの!すみません!大丈夫でしたか?」
平気だ・・・いや結構痛かったんだがあの顔にかかった感触に比べれば何とも無い
「ダメですっ!すぐ診てもらわないと!」
6:名無しNIPPER
2016/10/17(月) 09:51:41.10 ID:e7i1x1cE0
それがきっかけとなり彼女とお近づきになれた俺は彼女が収録の為月曜日だけこの時間の電車に乗る彼女のボディーガードとして一緒に出勤するようになった
テレビをあまり見ないおかげで彼女がアイドルだというのを俺は数か月後に知ることになった
少々天然っぽく人怖じしない性格みたいで危うい
7:名無しNIPPER
2016/10/17(月) 09:54:31.70 ID:e7i1x1cE0
だが彼女と出勤するようになって憂鬱な月曜日も多少は和らいだ
当然だろう
この満員電車でこんな美少女のアイドルに密着されて嬉しくないわけがない
8:名無しNIPPER
2016/10/17(月) 09:58:36.35 ID:e7i1x1cE0
「あの・・・会社に行くのってそんなに嫌ですか?」
楽しそうにお喋りしていた彼女が不意にそんな言葉をかけてきた
俺は何も答えられなかった
9:名無しNIPPER
2016/10/17(月) 10:01:20.77 ID:e7i1x1cE0
受け取ったボタンを見つめていると彼女がそっと耳打ちをしてきた
「この前の収録の時・・・その・・・弾けちゃいました・・・」
少し顔を赤らめながらそう言う彼女
10:名無しNIPPER
2016/10/17(月) 10:06:35.28 ID:e7i1x1cE0
「あ・・・着いちゃいましたね」
思わず名残惜しい声が出てしまった
「ふふっ、無くさないでくださいね♪それ。今週もお仕事頑張ってくださいね。お兄さん♪」
11:名無しNIPPER
2016/10/17(月) 10:10:58.47 ID:e7i1x1cE0
またある日の月曜日・・・気分はいつも以上に憂鬱だった
先方との取引時間に遅刻してしまった件だ
上司に時間の変更メールが届いていたらしいのだが俺自身への連絡は無し・・・要は忘れていたらしい
12:名無しNIPPER
2016/10/17(月) 10:17:24.25 ID:e7i1x1cE0
「あ、お兄さん♪おはようございます!」
今日も朝から元気な顔を見せてくる彼女に憂鬱な気分も少し晴れた
毎度のことながら押し付けられる無防備な身体を何とか耐えながら電車が動き出す
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