5:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/20(木) 05:07:09.60 ID:Wc/49p3C0
文香「特別、と飛鳥さんはおっしゃいましたね。確かに、世の中に特別な人間など、そうそういないのでしょう。皆、人の子ですから。」
文香「ですが、誰かから見て特別、というのは、あるのではないでしょうか」
文香「例えば、家族。例えば、親しい友人。そういった人たちは、ごく普通の人たちですが、自分にとっては、特別な存在であると、言えるのではないかと思います。」
飛鳥「それは、確かに…」
文香「もちろん、私や奏さん、ありすちゃん、周子さん…他の皆さんにとっても、飛鳥さんは特別な存在です。飛鳥さんのライブを見に来るファンの方々も、アイドルなら誰でもいいのではなく、飛鳥さんを見に来るのですから、それは、飛鳥さんを特別に思っているということでは、ないでしょうか。」
文香「そして何より、飛鳥さんの魅力に、誰よりも早く気付いた、プロデューサーさん…誰よりも、飛鳥さんを、特別に思っていることかと思います。」
飛鳥「…ッ!」
文香「…あまりいい助言もできず、申し訳ないのですが…」
文香「飛鳥さんを見守っている人たちは常にいます、そしてそういった人たちがいる限り、飛鳥さんはきっと『特別』なのだと、私は思います。」
飛鳥「………」
文香「飛鳥さん…?」
飛鳥「フフッ ……アハハハハハハハハ!」
文香「……?」
飛鳥「いや、すまない…随分、自分は小さなことで悩んでいたんだなと気づくと、つい、ね。フフッ」
飛鳥「他の誰かにとって特別、か。確かに、ボクにとっても文香さんは特別だね、うん。」
文香「自分で言いだしたことではありますが、面と向かって言われてしまいますと、なかなか、気恥ずかしいものがあります…」カアア
飛鳥「ボクだってかなり恥ずかしかったし、それはお互い様さ。…でも、ありがとう、文香さん。ボクは、ボクという存在を、誰かに肯定してほしかったのかもしれない。」
飛鳥「きっと、それはボク自身がやるべきことで…今なら、できるんじゃないかって。そう思えるよ。ボクを特別な存在と認めてくれる人がいるから、さ。」
文香「はい、飛鳥さんなら…きっと。」
飛鳥「そろそろ中に入らないかい?流石に体が冷えてきたよ。」
文香「そうですね、時間も、遅いですし…そろそろ帰りましょう。」
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