過去ログ - 【ペルソナ5 奥村春SS】春のまにまに
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72:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/29(土) 23:42:41.62 ID:sIrnBUYZo
「もっと? それとも子供はいらない?」

「い、いや、そんなことは……。私も三人ぐらいがいいかなぁって……一姫二太郎って言うでしょう?」

「わかった」
以下略



73:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/29(土) 23:43:36.42 ID:sIrnBUYZo


 動くものを感じて目を醒ますと、最愛の人の顔がすぐ横にあった。彼の腕を枕にしていたことを思い出して頬が緩んだ。

 こんな幸せ、あるんだね。
以下略



74:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/29(土) 23:44:46.15 ID:sIrnBUYZo
「…………かわいい」

 眼鏡をかけていない、普段と違う姿の彼に引き寄せられるように頬にキスをした。

 口づけした唇に指をあてて部屋を見回してみたけど、時計のようなものが見当たらない。仕方なく鞄の中に入れてあったスマートフォンを取り出してデジタル表示の時刻を確認する。
以下略



75:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/29(土) 23:45:26.78 ID:sIrnBUYZo
 とりあえず、ぐっすり寝てる彼をこのまま見ていても起きそうな気配はない。起こすのも可哀想だから私一人で帰ってもいいけど、鍵は掛けて貰わないといけないからやっぱり起きてもらわないと。

「ね、ねぇ、起きて、朝だよ」

 意を決して、彼の肩を摩るように揺らし声を掛ける。
以下略



76:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/29(土) 23:46:17.66 ID:sIrnBUYZo
「……ああ。春?」

「うん。ねぇ、もうおじ様来るかもしれないから早く起きて、鍵かけて……」

「あと二時間……」
以下略



77:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/29(土) 23:47:00.58 ID:sIrnBUYZo
 掛け布団を剥ぎ取り、今度はおもいっきり揺さぶってみた。

 すると、彼は眠そうに目元を擦りながら身を起こし、私がここにいる状況をやっと把握できたように挨拶をする。

「…………。おはよ、春」
以下略



78:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/29(土) 23:47:41.34 ID:sIrnBUYZo
「…………」

 驚いて何も言えなかった。彼は首をコキコキと鳴らすような仕草をしている。

「っあー、やっと目が覚めた。駅まで送るよ」
以下略



79:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/29(土) 23:48:08.82 ID:sIrnBUYZo
 なんと言っていいかわからず立ち往生する私を見て、おじ様は諦めたようにため息を吐いた。それから彼に睨むような視線を送り、

「お前な……。責任は取れよ」

 と呟いた。彼は、
以下略



80:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/29(土) 23:49:11.56 ID:sIrnBUYZo
 そしてもはや急いで帰る必要もなくなった私は、申し訳なさと恥ずかしさから俯き加減にそう答えるのだった。



 彼と二人でおじ様のコーヒーを待つ時間は、控え目に言っても幸せそのものだった。
以下略



81:名無しNIPPER[sage saga]
2016/10/29(土) 23:49:42.51 ID:sIrnBUYZo
 お世辞ではない私の絶賛を聞いて、おじ様は少し照れ臭そうに頭を掻いた。

「こいつのとどっちが旨かった? 飲んだだろ?」

 昨晩のコーヒーを思い返しながら彼に目をやると、「正直に言っていい」と私を促した。
以下略



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