過去ログ - P「三船さんがカマドウマになっちゃったァ!?」
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11:名無しNIPPER[sage]
2016/11/04(金) 22:39:58.51 ID:jSEHh19SO
ミステリック・サイン


12: ◆7OTVCpDML1zF[saga]
2016/11/06(日) 17:18:59.27 ID:RHc3vJA90
その日は特にその後特筆するべき事も起きず、ただ舞台監督と悪魔に言われた言葉が頭の中を駆け回るだけの日となった。
途中、担当のプロデューサーに心配されて初めて自分がそこまで憂いた表情をし続けていた事に気付かされて微妙な雰囲気になったが今の陰鬱な気分は晴れることが無いまま夜の帷が下り、三船美優は自宅のベッドに潜り込んだ。
ベッドに潜り込んでうとうと、と仕掛けた時不意に夢とも現実とも分かち難き不思議な感覚に襲われた。
自分では無い誰かが何かを呟いた気がし、窓の淵に寒さで震えているように見えるカマドウマの姿が見えた気がした......


13: ◆7OTVCpDML1zF[saga]
2016/11/06(日) 17:34:02.96 ID:RHc3vJA90
泥に沈んでいくような奇妙な悪夢から覚めた時、美優の目に入ったのはいつもより異常に高く見える天井だった。
どうやらまだ寝惚けているようだ、今何時だったっけ......
寝返りを打って時計を見ると時計の針は既に9時を廻っていた。
「えっ」
慌てて体に被さっている布団を跳ね除けようとして、――――布団が自分側から奥側の方にかなり動いているのに気付いた。
以下略



14: ◆7OTVCpDML1zF[saga]
2016/11/07(月) 12:11:41.25 ID:hwFilN6c0
もしかして......
不意に頭を悪魔の言葉が過ぎった。
明日の朝をお楽しみにって......こう言うこと?
白無地のシーツの上をぐるぐる歩き回りながら混乱する頭を抱えて美優はうずくまった。
数刻後、少しは落ち着いた頭で取り敢えず現状を整理しようと考えた美優は自分が鏡の存在をすっかり忘れていたことに気付いた。
以下略



15: ◆7OTVCpDML1zF[saga]
2016/11/07(月) 12:26:38.85 ID:hwFilN6c0
斑色の模様、長く伸びた脚、バッタの仲間特有の筋肉の詰まった後肢、どこまで伸びているのか分からない触覚、海老のようにも見える背中の甲殻、長く伸びた産卵管。
そして黒真珠の様に光り輝く目。
どう見ても目の前にいるのは故郷にいた頃から見慣れたカマドウマそとものだった。
「変わりたかったのは中身なのに......」
そう呟いて美優は頭を抱えた。
以下略



16: ◆7OTVCpDML1zF[saga]
2016/11/07(月) 12:38:40.05 ID:hwFilN6c0
しなやかに伸びた脚。
どこまで伸びているのか分からない触角。
斑の斑紋が散りばめられた茶褐色の体。
筋肉の詰まった後肢。
黒真珠の様にきらきらと光り輝く目。
以下略



17: ◆7OTVCpDML1zF[saga]
2016/11/07(月) 13:04:50.04 ID:hwFilN6c0
>>15はミスです
見逃してくれちょ


18: ◆7OTVCpDML1zF[saga]
2016/11/08(火) 12:26:51.07 ID:eZbkHfyC0
三船美優がカマドウマに変身している事に気付く前―――――
事務所ではいつもは打ち合わせの20分前には落ち着いてお茶を入れている三船美優の姿が見えない事に気を揉むプロデューサーの姿があった。
「来ないですね…...」
事務員の千川ちひろは心配そうに口を開いた。
確かに遅い。
以下略



19:名無しNIPPER
2016/11/09(水) 17:04:38.14 ID:4WvTP2K2o



20: ◆7OTVCpDML1zF[saga]
2016/11/21(月) 11:01:14.56 ID:NxyUeTBG0
......電話だ!
この現状に追い打ちをかけるように鳴り響く電話の音に美優は処刑台を待つ罪人を思い浮かべた。
誰に何をどう説明も出来ないこの圧倒的絶望的状況。
このか細い腕では電話をとることは出来ないし、何より取ったところで話が出来ない。
どうしよう、どうしようと焦るだけの美優を置き去りに電話は鳴り終わり、留守電で聞き慣れた声が流れてきた。
以下略



21: ◆7OTVCpDML1zF[saga]
2016/11/21(月) 11:18:51.83 ID:NxyUeTBG0
「...どうでした?」
千川ちひろの問いに対してプロデューサーは苦笑しながら首を横に振った。
「ダメですね!嫌われたかな、これは。」
「もう、そんな事言ってると本当に嫌われちゃいますよ。恥ずかしい衣装ばっか着せてるし!ぷんぷん!」
頬を膨らませながら呆れ顔で言うちひろを見て、この人は本当に三船さんと歳が近いのかなぁ、と失礼な事を考えながらプロデューサーは自分の携帯電話をもう一度眺めた。
以下略



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