過去ログ - 高垣楓「私、猫になりたいんです」
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32:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:49:24.28 ID:1sM9NdHQ0
「女優だけじゃなくて、タレントとかはどう?
あんた意外と面白いこと言うし、バラエティとかいけるかも。
あ、でもワイプとかは駄目そうね。興味ないと寝そうだし」
色々言われて混乱してきました。
33:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:49:50.72 ID:1sM9NdHQ0
「いいから。どうなのよ。興味、ある?」
「……いや、先ほども言ったとおり、考えたこともなくて」
「なら、今から考えておきなさい。
34:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:50:23.98 ID:1sM9NdHQ0
なんというか、こう言ったら他の方に失礼かもしれませんが。
全く嬉しくないというか、そもそも何が起きているのか全然わからないというか……。
その後はスタジオに移動して別の撮影が始まったのですが、
一転、表情やポーズに精細を欠く私にカメラマンさんが頭を抱えていました。
35:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:50:55.91 ID:1sM9NdHQ0
3
先ほどから腕がぷるぷるしています。
決して飲み過ぎでお肉がついてしまったわけではなく、
36:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:51:22.39 ID:1sM9NdHQ0
猫缶を開け、ガラクタをどかし、
部屋の隅にトイレを設置したところで、限界。
私は浜に打ち上げられたクジラのように、床へ横たわりました。
生き物を飼うって大変なんだなぁ、と筋肉で実感する中、
37:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:51:54.82 ID:1sM9NdHQ0
なんとなく、しっかり聞きたいな、と思い体を起こしてきちんと座りました。
画面に映ったセットは藍色の森みたいで、幻想的な感じがします。
その中心にいる千早ちゃんは白を基調としたドレス風の衣装で、とてもきれい。
生オーケストラの音楽が響いて、それに千早ちゃんの透明感溢れるボーカルが重なります。
38:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:52:21.97 ID:1sM9NdHQ0
「……これ、全国で流れてるんですよね」
ふと、どれだけの人がこの歌を聴いているんだろう、なんて気になりました。
テレビは老若男女、様々な人が視聴しているはず。
百万人? いや、ゴールデンタイムだし、もっと多いのかな。
39:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:52:47.02 ID:1sM9NdHQ0
元々、私はあまり話すのが得意ではありません。
自分の意見というものを伝えずになぁなぁで生きてきたところがあります。
ましてや人前でこんな風に歌ったり、
誰かになりきって演技をしたり、
40:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:53:14.29 ID:1sM9NdHQ0
……アイドルのお仕事はとても大変だと思います。
歌も踊りも演技もトークも色々な事が求められるわけで。
売れっ子になれば睡眠時間だって満足にとれない、なんて聞きますし。
けれど、彼女達は逃げ出さない。
41:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:53:44.26 ID:1sM9NdHQ0
そういう態度を取るのなら、こちらにも考えがあります。
私はベッドの上に放りだしていたペットショップの紙袋に手を伸ばしました。
取り出したるは、カラフルな毛の塊がついたプラスティックの棒。
いわゆる、ねこじゃらしです。
42:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:54:10.02 ID:1sM9NdHQ0
たっぷり30分は遊んだでしょうか。
私もさすがに腕が疲れたし、猫も満足したのか毛繕いを始めたのでお開きへ。
悩みに何一つ答えは出ていませんが、少しすっきりしました。
考えすぎても仕方ありません。
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