5:Revolc
2016/11/18(金) 10:53:32.01 ID:DRXHI/Rk0
「よぉ、佐々木。待ったか?」
約束の10分前に到着したものの、佐々木はそれを先んじていたようだ。
「いや、ちょうど今さっきついたとこだよ。
君も10分前行動とは相変わらずそういところはしっかりしているじゃないか」
くつくつ、と笑う佐々木。
「そういうところは」という部分は褒め言葉なのか貶されているのかわかりかねるが、まぁいいとする。
「それで、どうするんだ?
まさかここで話すって訳にもいかんだろう」
「僕としてはそれでも構わないのだがね。
しかし今日は少し冷える、どこか適当な喫茶店にでも入ろうじゃないか」
という佐々木の提案を受け、俺たちは駅前にある喫茶店に入り、手早くでてきたホットコーヒーを片手に語り始める。
「それにしてもキョン、君は待ち合わせの10分前に来るあたり、相変わらずそういったところはしっかりしているようだね。
それとも涼宮さんの調教の賜物かな?」
と、待ち合わせ早々の台詞を改める佐々木。
俺は先ほどの疑問を佐々木にぶつけてみた。
「いやいや、別に僕は君を貶しているわけではないのだよ。
君という人間を僕はすくなからず評価しているし、好印象を抱いている。
ただし、追い込まれるまでは勉学を疎かにすることや、少し人の気持ちに疎いところも知っている。
だから、そういったところは、という先ほどの発言につながるわけだよ」
なるほど、佐々木の言う通りだ。
しかし人の気持ちに疎いとは少し心外だな。
俺は空気が読めないわけではないぞ?
「やれやれ、そういうところが人の気持ちに疎いというのだよ、キョン。
…まぁそれに救われている人もいるとは思うが、同時に頭を抱えている人もいると思うよ、僕は」
先日の古泉といいこいつといい、そんなに俺は人の気持ちがわからない奴なのだろうか…
すこし自信がなくなってくるぞ…
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