6:Revolc
2016/11/18(金) 10:55:07.44 ID:DRXHI/Rk0
「それにしても佐々木よ、話の腰を折るようで悪いが随分と急な誘いで俺はすこしびっくりしたぞ」
「くつくつ、たまには親友たる君とこうして他愛のない話をしたいと思うことだってあるさ。
それともなんだい?君は僕とのこうした時間は別段必要ないとでもいうのかい?
だとしたら僕はすこし傷付くよ、キョン」
「いやいや、誰もそうは言ってないだろう佐々木よ。
お前と話してる時間は俺としても楽しい限りだし、何より無知な俺にとって教養を高めるためにはかなり有意義な時間とさえ思っているからな」
「それは嬉しいね、キョン。だがそうやって自分を無知だというのはいただけないな。
確かに僕は君が知らないことをいくつか知っているとは思うが、
君だって僕が知らないようなことを知っているだろうし、なにより君は聞き手としてすごく優秀だ、知り過ぎず知らな過ぎずというところか、
とにかく、僕と君とでちょうどいいバランスなのさ」
相変わらずの理屈っぽい男言葉で佐々木はいう。
確かに俺と佐々木でちょうどバランスが取れているのだろう。
他愛のない話からちょっとした雑学を佐々木が披露して、俺はそんなことがあるのかと驚き、
逆にこんなことがあったらなどと俺が冗談を言えば、佐々木はくつくつと笑う。
中学の頃から慣れ親しんだこの光景はなんというか、すごく居心地がよかった。
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