過去ログ - ダイヤ「大変ですわ! 花丸さんが……!」
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◆tv.yDBBdhs
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2016/11/19(土) 11:07:27.38 ID:o6gllI6+0
――理事長室
鞠莉「どうしたのダイヤ? 血相変えて」キョトン
ダイヤ「説明は後ですわ! とにかくついて来てください!」
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◆tv.yDBBdhs
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2016/11/19(土) 11:08:33.50 ID:o6gllI6+0
湿気に満ちた生温い潮風が薄黄色のカーテンを揺らしている。その影は古びた床にぼんやりとしたコントラストを作る。教室には掛け時計の秒針の音だけが響いていた。
長い髪を頭の後ろに束ねた少女が私の顔を心配そうに見つめている。眉間に皺を寄せた表情からは大きな不安が見て取れる。
静寂を破ったのは、つい先ほど教室を飛び出した彼女が引き戸を開ける音だった。
「どうです、花丸さんの様子は……」
ぜえぜえと息を切らす様から、此処までどれ程の速さで走って来たのかが窺い知れる。校内を走る女生徒に対し生徒会長である彼女が口煩く注意する光景は今まで何度も目にしたはずなのだが。
以下略
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◆tv.yDBBdhs
[sage saga]
2016/11/19(土) 11:09:02.62 ID:o6gllI6+0
ダイヤさんと鞠莉さんは息を整えて席に着く。椅子の脚に被さった滑り止めがカタンと音を立てた。
「三人で打ち合わせしてたんだけど、花丸ちゃんが突然喋らなくなっちゃって……」
二年生が校外学習ということもあって今日の放課後は軽く基礎練習を行って解散したのだが、AZALEAのメンバーだけは校内に残り空き教室で新しいユニット曲の打ち合わせをしていた。
「私、また貴方を怒らせるようなことをしてしまったのですか」
「それとも何か悩みでもあるのかな」
以下略
4
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◆tv.yDBBdhs
[sage saga]
2016/11/19(土) 11:10:17.29 ID:o6gllI6+0
窓の外の曇り空とよく似た鬱々とした空気が教室を包んでいた。誰一人と言葉を発することなく刻々と時が流れる。
「何か、病気とかなのかな……」
久々に口を開いた果南さんの声は、まるで雪山で遭難して半日が過ぎたかのような弱々しいものだった。
「もう、そんな顔しないで。Relaxだよ果南」
そんな彼女を元気づけるためだろう、鞠莉さんがおちゃらけた態度で果南さんの胸を触る。
以下略
5
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◆tv.yDBBdhs
[sage saga]
2016/11/19(土) 11:10:50.83 ID:o6gllI6+0
鞠莉さんが私の手を握る。先程までとは打って変わり眩いくらいの笑顔だ。
「やっと話してくれたのね!」
「心配したのですから……」
各々が安堵した表情を見せる。
「花丸ちゃん……。本当よかった」
以下略
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